ウコギ （五加木）
ウコギ （五加木） Acanthopanax Sieboldianus Makino
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞キク類Asterids
＞キキョウ群Campanulids
セリ目Apiales
ウコギ科 Araliaceae ウコギ属 Acanthopanax
別名：ヒメウコギ（姫五加）
生薬名 ：ゴカヒ（五加皮）
利用部分 ：�〆�皮 �⇒�
利用 ：�〔唄嵬堯�健康食品 �⊃�用
名前の由来 ：ウコギは五加の唐音ウコと日本語の木の組み合わせでできた名。
ウコギ科の落葉低木。春先の新芽は香気とやや苦味があり、ゆでて水にさらして和え物やおひたし、天ぷらに、又、刻んで塩を加えご飯にまぜてウコギ飯にする。
ウコギ科にはウコギの他に食用となる有用植物が多い。中でもウドやタラノキ、コシアブラは山菜として良く知られている。薬用植物としてもチョウセンニンジン、トチバニンジンなどもこの科に含まれる。
ウコギは中国原産で漢名では五加（ウコ）といい、根皮を干したものを漢方でゴカヒ（五加皮)といい、滋養強壮薬とする。
葉を食用に、根は薬用に重宝されるウコギは、日本では古くから家の周りの生垣などに植え食用にされてきた。棘のある種類もあり防犯の役目も果たす。
葉は５枚の小葉からなる手のひら状の複葉。雌雄異株。５、６月の初夏、黄緑色の小花が散形に集まってつく。実は熟すと黒い。根は春、新芽が出る前に掘り起こし皮を剥ぎ日干しにする。枝葉は細かく刻み日に干し乾燥する。４−メトキシサルチルアルデヒドや種々の脂肪酸を含み、漢方で強壮薬としてチョウセンニンジンと共に賞用されて来た。
足腰の痛みや痺れ、リウマチに、胃腸の痛み疲労回復、滋養強壮になるなど用途は広い。滋養強壮のみならず、抗ストレス作用があり 鬱病に効果がある。
米沢地方では上杉藩が古くから飢饉等に備え、食用を兼ねた垣根として人家の垣根にウコギの垣根を奨励したそうな。現在もこの名残が米沢に散見される。
写真は米沢城跡に植えられているヒメウコギ（Acanthopanax sieboldianus Makino）の垣根。
成分
・芳香成分 4-メトオキシサリシルアルデヒド
・脂肪酸：パルミチン酸、アラキン酸、リノール酸
など
利用
・薬用：強壮、疲労回復、腰痛、足腰の痛みやしびれ、リウマチ、胃腸の痛みに
・食用：軟らかい若芽や若葉はご飯と一緒に焚き「ウコギ飯」にする。おひたし、
てんぷら、あえものにしても美味しい
・薬酒 （ウコギ酒）; 乾燥根皮をグラニュー糖と一緒にホワイトリカーに漬け込む。
3ヶ月ほど熟成させる。
強壮、疲労回復、足腰の痛みや痺れに効果がある。
近縁種 にヤマウコギ、ケヤマウコギ、ミヤマウコギ、ウラジロウコギ、エゾウコギなど多数ある。近縁種エゾウコギは近年免疫力を高め、ストレス性疾患、うつ病に有効と多くのサプリメントで紹介されている。
山形 米沢城址のウコギの垣根
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 （広川書店）
・花と樹の事典 木村陽一郎 監修 （柏書房）
・美味しい山菜 おくやまひさし（文一総合出版）
・山渓カラー名鑑 日本の樹木 （山と渓谷社）
・日本の野生植物 木本�供癖針渕辧�
・日本薬草全書 水野瑞夫、田中俊弘共著(新日本法規出版)
・植物分類表大場秀章 編著 （アボック社）
所属「科」などは近年の遺伝子ＤＮＡ配列に基づく、新分類体系ＡＰＧ�景�式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています（Ｔ．Ｋ）