カタバミ（片喰、傍食）
カタバミ（片喰、傍食） Oxalis corniculata Linne
真正双子葉類Eudicots ＞中核真正双子葉類Core Eudicots＞バラ類Rosids＞マメ群Fabids
カタバミ目Oxalidales
カタバミ科 Oxalidaceae カタバミ属 Oxalis
別名：スイモノグサ、チドメブサ
生薬名 ：サクショウソウ（酢漿草）
利用部分 ：全草（５〜９月の開花期）
利用 ：民間薬、食用
名前の由来：夜間や日が陰ると葉が折りたたまれ、片側が食まれたようにもなるため
道路や庭、畑いたるところで見かける雑草のような存在。はては植木鉢まで生えてくる。
クローバーに似たハート型の３枚の小葉は均整がとれ図形的に美しいことから家紋などの紋章に用いられる。丸に片喰、剣をあしらった剣片喰などがよく知られている。
花は黄色の5弁花。花の後、円錐状の�櫺未鬚弔院�中に種が入っている。熟すとはじけて周辺に種を飛ばして、分布を広げていく
葉や茎は、シュウ酸含んでいるため、咬むと酸っぱい。開花期に生葉をすりつぶした絞り汁は、疥癬などの寄生性皮膚病にまた、虫刺されに外用される。
チドメグサの名があるように小さな傷の血止めにもなる。カタバミは世界中に広がっている雑草のような存在で、いろいろな変種が見られる。花は黄色だが、葉だけが赤みがかっているウスアカカタバミ、黄色い花の中心が橙赤色を帯び茎葉も赤いのはアカカタバミなどが野原や市街地で見られる。山地にはミヤマカタバミ（深山片喰）の白花がみられる。花も葉もカタバミより大振り。さらに深い森の針葉樹の下で白花に赤い筋が入るのが特徴のコミヤマカタバミ（小深山片喰）がある。これら山地のカタバミ類は増殖しにくい。
その他、外来原種で日本に帰化し増殖しているカタバミはムラサキカタバミ、イモカタバミ、ハナカタバミなどが揚げられ各地で野性化している。
また、カタバミと同属で、一般にオキザリスと総称される園芸品種が数多く栽培されていて、丈夫な性質から繁茂し半ば野生化しているものもある。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 （広川書店）
・花と樹の事典 木村陽一郎 監修（柏書房）
・山渓名前図鑑 野草の名前 春 高橋勝雄著 （山と渓谷社）
・山野草ハンドブック 伊沢一男（主婦の友社）
・日本薬草全書 水野瑞夫、田中俊弘共著(新日本法規出版)
・植物分類表 大場秀章 編著 （アボック社）
所属「科」などは近年の遺伝子ＤＮＡ配列に基づく、新分類体系ＡＰＧ�景�式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています（Ｔ．Ｋ）