ネギ (葱)
ネギ (葱)Allium fistulosum Linne
単子葉植物 Monocots
キジカクシ目（クサスギカズラ目）Asparagales
ヒガンバナ科 Amaryllidaceae（←ユリ科 Liliaceae）ネギ属 Allium
鍋物、すき焼き、薬味に 用途の広い健康野菜
生薬名 ：ソウハク(葱白)
利用部位 ：�〕奸⇒嫂函´⇒嫂箸稜鬚ど�分
利用 ：�／�用 �¬�用
名前の由来：茎の下部の白いところ根に見立て、根岐（ネギ）、根深（ネブカ）という
ネギ属は世界では約300種、主に北半球に分布する。特に中央アジアの高山に多い。食用にはネギ、タマネギ、ニラ、ラッキョウ、ニンニクなどが栽培される。
ネギの原産地は中国西部から中央アジア、シベリアであろうと言われている。中国から伝来し古くから栽培されてきた。
春、とんがり帽子をかぶったような愛らしい形をした葱坊主（ねぎぼうず）ができる。初めは薄い膜をかぶっている。中には多数の花の蕾が入っている。葱坊主が出てきたネギは堅く食用には向かない。５〜６月ごろ開花し黒い種子ができる
ネギは生育中に深く土寄せし葉鞘部を軟白した深谷ネギと呼ばれるもの、と軟白しないで葉鞘と葉身を利用する葉ネギに分かれる。
深谷ネギの白身は長く太く育てられ1本立ちする。寒さに強いので関東など東日本で栽培される。葉ネギは暑さに強く関西地方から西で栽培される。代表種が京野菜の九条ネギ。それぞれすき焼き、カモ鍋、またいろいろの薬味に利用される。
ネギ独特の香りは硫化アリルで神経を刺激活性化し消化液の分泌を促進する。
糖質の代謝を助けるビタミンＢ１の吸収を高め、ビタミンＢ１の効果を持続させる。エネルギ代謝が活発になり、血行が促進され、体が温まり、疲労回復に効果がある。また、血液サラサラ、血栓予防効果も期待できる。まさに健康食品だ。ネギは発汗、去痰作用もあるので風邪をひいたときに利用すると特に良い。
漢方では葉鞘の白い部分を葱白といい発汗、去痰、利尿、解熱、神経活性、駆虫薬にする。
栄養成分と特徴
・硫化アリル・・・ビタミンＢ１の吸収を助け、その効果を持続させる。
・βカロテン、ビタミンＣ・・・抗酸化作用
・カルシウム･･･骨を丈夫に、
・カリウム・・・血圧降下が期待できる
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 （広川書店）
・食材図典 （小学館）
・食材事典 廣田孝子監修（学研）
・食品成分表 ２０１７ （東京法令）
（コメント）
従来、日本で長く親しまれてきた植物の分類体系は、近年遺伝子DNAに基づく新分類体系､APG�景�類が用いられるようなってきている。単子葉植物の科の定義中、最も大きな変革はユリ科の分類の中で行われた。エングラーの分類ではユリ科はユリ、ネギ、アロエ、リュウゼツラン、サルトリイバラ、チシマゼキショウなど広範囲の種が含まれていた。これらは分子系統から単一の系統ではなく多系統であることが分り再編された。
その結果、従来ユリ科 ネギ属のネギの仲間は、APG�兇任魯優�科が、新たに新設されネギ科になっていたが、APG�靴任蓮▲�ジカクシモ目のヒガンバナ科に含まれるようになり、ヒガンバナ科 ネギ属になった。
所属「科」などは近年の遺伝子ＤＮＡ配列に基づく、新分類体系ＡＰＧ�景�式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています（Ｔ．Ｋ）