ウラジロガシ(裏白樫）
ウラジロガシ(裏白樫）Quercus salicina Blume
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞バラ類Rosids＞マメ群Fabids
ブナ目Fagales
ブナ科 Fagaceae コナラ属 Quercus
生薬名 ：ウラジロガシ(裏白樫）
利用部分 ：�〕奸⊂�枝 �∈�
利用 ：�〔�用 ��建築･器具・楽器用材
名前の由来：葉の裏面はワックスが分泌され白くなっているため。
山地に生え、樹高２０ｍに達する常緑高木。葉は硬く、長さ７〜１１ｃｍの被針形長楕円形、縁は鋭い鋸歯（ギザギザの状態）になって先端は長く尾状に伸び尖っている。
葉の裏面が、ワックスで覆われているため白っぽく見えるのが特徴。冬の山道で落ち葉の積もっているところを歩くと、滑りやすい。ブナの仲間やその他の木々の落葉のワックスのためだ。
４〜５月雄花穂をたらし、上部の葉腋に緑色の雌花序を１個付ける。ドングリの堅果は翌年の秋に成熟する。渋抜きをするとドングリは食べられる。
本州の宮城県、新潟県が北限、四国、九州、沖縄、台湾にまで分布域で、総じて暖地性。土壌層の薄いところでも生育できるので、山地の尾根筋にも良く生えている。
徳島県地方では昔から、ウラジロガシの葉や小枝を煎じて、胆石、腎石、膀胱結石、尿路結石に用いる民間療法があった。徳島大学などで研究が行われ、１９６６年にその効果が学会で発表されて以来、民間療法的な有効性が注目されるようになった。現在は主に尿路結石抑制、利尿作用、消炎作用とともに、腎結石・尿管結石に対する排出促進効果に対する有効性が認められている。
ウラジロガシエキスは新薬メーカから腎結石・尿管結石に対する排出促進の適応症を持つ結石排出促進薬として、製剤化され”ウロカルン”の名で医療の場に供されている。
伝統的な伝承薬が科学的な裏づけのある新薬として通用する好事例の１つといえる。
参考文献
・日本の樹木（山と渓谷社）
・家庭の民間薬･漢方薬 水野瑞夫・米田該典共著（新日本法規）
・漢方あれこれ 読売新聞編 浪速社
・製薬会社インタビューフォーム
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