ヒノキ（檜）
ヒノキ（檜）Chamaecyparis obtusa Endlicher
種子植物門 裸子植物亜門 Gymnospermae
マツ亜綱 Pinidae ヒノキ目Cupressales
ヒノキ科 Cupressaceae ヒノキ属 Chamaecyparis
利用部位 ：�〆燹⊆�皮 �∈燹ν佞鮨緇�気蒸留して得る精油
利用 ：�〃�築用材 �▲▲蹈泪�イル
名前の由来：古代に木を摩擦して火を起こしたので「火の木」呼ばれていた事から。
ヒノキは日本特産で、本邦各地に自生、又植林される。
木材の中では最も用途が広く、特に建築用材では最高品質のものとされる。２０年ごとに造営される伊勢神宮の社殿はすべてヒノキで造られる。彩色せず白木の材のまま使う日本古来の建築には、ヒノキの材の美しさ、気品高い香りが尊ばれたのだろう。樹皮は赤褐色を帯び、縦に長く裂けて剥げる。この樹皮を剥ぎとり、神社などの檜皮ぶきに用いる。軟らかい曲線を描く日本古来の伝統の様式だ。
ヒノキは雌雄同株で雌花、雄花と分かれて付く。春、枝先に目立たない小さな花を咲かせる。緑色の球果は秋、褐色になる。木質化した球果のなかに種子が入っている。秋の終わり頃左右に翼を持った種子を飛ばす。
ヒノキは材も葉も良い香りのする精油を含んでいる。ヒノキチオールやピネンなどのテルペン類で抗菌性がある。また清々しい香りは精神が落ち着くなど鎮静効果もある。合成樟脳原料やテレピン油原料にもされるが、現在はアロマセラピーとしての用途が多い。
Photo：京都御所 檜皮葺屋根実物模型の展示の様子
日本古来から伝わる伝統的手法の檜皮葺は、檜の樹皮を用いて施工する。
屋根葺工法の中で最も格式の高い技法。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 （広川書店）
・日本の樹木（山と渓谷社）
所属「科」などは近年の遺伝子ＤＮＡ配列に基づく、新分類体系ＡＰＧ�景�式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています（Ｔ．Ｋ）