ワタ（綿）/リクチメン（陸地綿）
ワタ（綿）
リクチメン（陸地綿）Gossypium hirsutum Linne
真正双子葉類 Eudicots ＞中核真正双子葉類 Core Eudicots ＞バラ類 Rosids＞アオイ群 Malvids
アオイ目 Malvales
アオイ科 Malvaceae ワタ属 Gossypium
英名：upland cotton
和名：キヌワタ(帛綿)、アプランドワタ
利用部分 ：�〔別咫´�地毛 ��種子
利用 ：�，茲蠅鬚�け綿糸に紡ぐ�▲侫Д┘襯箸法´Ｌ兵駄�
名前の由来：カイトウメン(海島綿)に対しての名。キヌワタ(帛綿)は綿糸を得るための綿の意味
属名Gossypiumはgossum 腫れ物 果実が丸く膨満している様子から。
日常生活での３大要素、衣食住の衣を担ってきたのは古来から、主に繊維植物であった。
世界的にみて、繊維植物は、アサ、アマ、ワタ、その他の雑繊維（たとえばクズ、カラムシなど）の４種に大別される。中でもワタの繊維は保温性や生産性に優れ、他の繊維植物をしのぎ人々の衣料生活ばかりでなく、それらに関連する文化、産業までに大きな影響を及ばした。
ワタはアオイ科のワタ属（Gossypium ）の総称で、熱帯及び亜熱帯の乾燥地帯から半乾燥地帯にかけて世界におよそ１５〜２０種が分布している。そのうちの数種が栽培されその繊維や油脂が多方面に利用され、私たちの生活になくてはならないものになっている。
ワタ属は一般に高さ６０〜１００ｃｍぐらいになり長い柄のある葉を互生する。掌状の葉は３〜５裂するものが多い。
花は５弁、黄色、白、またはピンク、中央部が暗赤紫になるものが多い。直径が５〜６ｃｍ、雄しべは多数が合生して単体になっている。朝咲き夕方にはしぼんでしまう１日花。白い花はしぼむ頃ピンク色にかわる。（スイフヨウに似ている）花の下には葉状の３枚の苞があり、花が終わり果実になっても残っている。
果実は小ぶりな鶏卵ぐらいの大きさの先が尖った朔果で成熟すると、３つに割れそれぞれの室に５〜７個の種子が入っている。種子の表面に長い綿毛と短い地毛が生えている。種子の綿毛を集めてワタを作る。綿毛の繊維はワタの品種により長短があり長いほど細い糸が紡げる。
種子は絞って綿実油を採り、セッケン、マーガリン、人造バター、サラダ油、オリーブ油の代用にされる。絞りかすは家畜の飼料になる。
ワタ属は（１）旧大陸系と（２）新大陸系に大別される。
旧大陸系（2倍体）
�．ぅ鵐瀬浩逎妊襯臣和咾鮓胸困砲垢襯ぅ鵐疋錺� G. arboretum Linne
��中央アジア原産のアジアワタ、シロバナワタG. herbaceum Oliver
�Ｃ羚顱▲織て�本で多く栽培するナンキンワタ(南京綿) G. nanking Meyre。
繊維が褐色
新大陸系（4倍体）
�．瓮灰轡魁▲�テマラ原産のアプランドワラ(陸地綿) upland cotton) G. hirsutum Linne
今日もっとも栽培されている。綿毛は比較的繊細
��熱帯アメリカ、ペルー原産で西インド諸島やアメリカ南部の海岸地帯やエジプトで栽培
されるカイトウメン (海島綿 sea-island cotton) G. barbadense Linne
ワタの中で最も長い綿毛を作る５０�个砲發覆襦Ｄ港＾歇錣梁緝宿兵錙�
などが挙げられる。
綿実油 cotton seed oil
開裂した綿毛に包まれた種子の綿毛を採った後、種を搾って採取する。粗製油は黄褐色〜赤褐色をしている僅かに苦味があり有毒なゴシポールを含むため、このままでは利用は出来ない。精製してゴシポールを取り除かなければならない。精製後の油は淡黄色、無味。パルミチン酸、油酸、リノール酸を含み食用に、石けんの原料にされる
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・最新生薬学 刈米達夫著 （広川書店）
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 （広川書店）
・植物分類表 大場秀章 編著 （アボック社）
所属「科」などは近年の遺伝子ＤＮＡ配列に基づく、新分類体系ＡＰＧ�景�式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています（Ｔ．Ｋ）