ナデシコ/ハマナデシコ(浜撫子)Dianthus japonicus Thunb
真正双子葉植物 Eudicots>中核真正双子葉植物 Core Eudicots>キク類 Asterids
ナデシコ目 Caryophyllales
ナデシコ科 Caryophyllaceae ナデシコ属 Dianthus
別名:フジナデシコ(藤撫子)
名前の由来:海岸に自生するナデシコからの名
フジナデシコは花の色からの名
原産地・分布
本州(東北以西)、四国、九州、沖縄などの海岸沿いにのみ自生し、内陸部には分布しない。
特徴
チュンベリーの「日本植物誌」(1784年)で長崎産の標本に基づいて命名された日本の固有種。
多年草。海浜植物特有の肉厚で光沢がある葉と15~50cmと低い草丈が特徴。茎は株を作り、茎の頂部に直径、約1.5cm程、紫紅色の花を密集させて咲かせるので豪華な感じがする。花弁の縁は細かく、浅い切れ込みがある。花弁の背後のガクは長い筒状になっている。葉は幅が広く、楕円形で茎に対性する。
可憐で丈夫なことから園芸用に好まれ、切花用にも栽培される。
薬用などの実用面は無いが種子が薬用になる、カワラナデシコと同じ仲間であるので取り上げた。
チュンベリーCarl Peter Thunberg(ツンベルク、ツェンベリー)
1743年スウェーデンに生まれ。
自然界を系統的に分類体系したリンネ( Carl von Linne)に師事し医学と博物学を学んだ。
1775年、ツュンベリーはオランダ東インド会社の外科医として長崎に赴任。以後日本の植物の収集に努めた。Thunbergが命名した日本の植物ではカキ、サザンカ、ナンテンが知られている。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
・野草の名前 秋冬 高橋勝雄著(山と渓谷社)
・野草の名前 夏 高橋勝雄著(山と渓谷社)
・野草図鑑 秋編 (北隆館)
所属「科」などは近年の遺伝子DNA配列に基づく、新分類体系APGⅢ方式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています(T.K)