シナノキ（科の木〉
シナノキ（科の木〉Tilia japonica Simonkai
真正双子葉類Eudicots ＞中核真正双子葉類Core Eudicots ＞バラ類Rosids＞アオイ群Malvids
アオイ目Malvales
アオイ科Malvaceae シナノキ属Tilia
利用部位 ：�ー�皮 �∈燹�➂花
利用 ：�〜＾檗´�建築材 器具、箱 ➂花粉から蜂源
名前の由来：樹皮が”しなしなし"ているから
私たちは古来から、布を織るのに、又、縄や紙の材料にするため、いろいろの植物の繊維を利用してきた。
シナノ木は樹皮から繊維を採る木として有名で、科布や科縄を作った。現在は信濃国と表記されるが古事記などでは科野国と書かれ、シナノキが茂る野の意味だという。今も残る長野県の地名 埴科、更科、仁科はそれぞれシナノキの樹皮の調整の剝ぐ、晒す、煮るの意味だと言われている。
樹皮の繊維で織った科布は、丈夫で水や湿気に強く、以前は酒や醤油のこし袋によく使われた。
シナノキは北海道から九州、四国、対馬の日本全土の山地に自生する。利用範囲の広い木。
樹高１５〜２０ｍになる落葉高木、樹皮は縦に裂ける。葉は長さ６〜9ｃｍの心円形、縁は浅く鋭い鋸歯（ギザギザ状）になっている。6月葉腋から、集散花序を下向きに出し、直径１ｃｍ程、淡黄色の花を咲かせる。花は良い香りがしミツバチが集まる。この花からとれる蜂蜜は良質でシナ蜜と呼ばれる。花序の柄には葉状の苞が1個付く。花後球形の果実が実る。材は軽く柔らかい。建築用材、合板、器具、箱など用途が広い。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 （朝日新聞社）
・日本の樹木 （山と渓谷社）
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 （広川書店）
・植物分類表 大場秀章 編著 （アボック社）
(コメント）
従来の分類(Synonym)では、ナノキはシナノキ科Tiliaceaeに分類されていたが、AGA�景�類ではアオイ科Malvaceaeに含まれるようになり、アオイ科Malvaceae シナノキ属Tiliaになった。
所属「科」などは近年の遺伝子ＤＮＡ配列に基づく、新分類体系ＡＰＧ�景�式に従った分類、配列順にしています。各、同じ科内での並び順は、学名の属名アルファベット順になっています（Ｔ．Ｋ）