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ヤグルマギク(矢車菊)

商品写真
上・中:西宮市立北山緑化植物園
下:東京都薬用植物園 ユキノシタ科のヤグルマソウの花

ヤグルマギク(矢車菊) Centaurea cyanus Linne
真正双子葉類Eudicots >中核真正双子葉類Core Eudicots >キク類Asterids
 >キキョウ群Campanulids  
   キク目Asterales
     キク科Asteraceae ヤグルマギク属 Centaurea

 別名:コーンフラワ、ヤグルマソウ(矢車草)


埋葬されたツタンカーメンに捧げられた花

利用部位 :花
利用   :民間薬、ポプリ、料理、鑑賞
名前の由来:花の様子が鯉のぼりの先に付けられている「矢車」に似ていることから。
      コーンフラワは、穀物の中に紛れ込んだこぼれ種がコムギなどの畑で咲くこ

      とが多かったため。

地中海沿岸が原産。鮮やかな花色と素朴な雰囲気が魅力的な花。原種の花色は青だが、改良されその他、白、紫、ピンクなどの品種が作られている。
混生すると見事な景観が出来、こぼれ種でも良く増えることから翌年も楽しめる。

ヤグルマギクは埋葬されたツタンカーメンに供えられた花束としても有名で、3300年の時を経ても尚その姿を留めていたという。
当時から、広く親しまれていたことが推測される。古代エジプト以来、装飾に多く登場しルネッサンスの画家ボッティテェリーの「春」の花の女神フローラの頭を飾る花や衣服の模様に描かれている。コムギとともに分布が広がり、全ヨーロッパに広がっていき、別名コーンフラワーの名がある。かってはドイツの国花で日本へは幕末に渡来した。

ヤグルマソウとも呼ばれていたが、ユキノシタ科に同じヤグルマソウの名があるので、混同をさけ、現在はヤグルマギクで統一されている。


属名のCentaurea はギリシャ神話に登場する半人半馬のケンタウルスが傷を負った時、この草花で傷を治したという話に由来している。花の浸出液は消炎、収斂作用が、葉も消炎作用がある。花を乾燥させポプリに、生花はサラダの彩りにされる


混同されやすい名前の植物
ヤグルマソウ(矢車草) Rodgersia podophylla A.Gray
  ユキノシタ科Saxifragaceae  ヤグルマソウ属Rodgersia

   ヤグルマソウ
端午の節句、鯉幟の先端につけられる飾り、矢車の矢羽に似ることから採られた名。
白い花が咲く。


参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・ヤマケイポケットガイド ハーブ 亀田竜吉(山と渓谷社)
  ・心と体をすこやかにする ハーブ・香草の楽しみ方 小黒 晃監修 (小学館)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)


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