カミツレ／ジャーマンカミツレ

商品写真
上・中・下：大阪薬科大学薬用植物園

カミツレ／ジャーマンカミツレ Matricaria chamomilla Linne
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞キク類Asterids
　＞キキョウ群Campanulids
　　キク目Asterales
　　　　　キク科 Asteraceae　シカギク属 Matricaria

カモミールの名で愛好されるハーブ、ジャーマンカモミール

消炎剤アズレンの起源植物

生薬　　　 ：カミツレ・カミツレ花
利用部位　 ：�ヽ�花期の花　��開花期の花の精油
利用　　　 ：�．蓮璽崔磧⇒畉沺´�アズレン製剤原料
名前の由来 ：Matricaria<ｍatrix 子宮、婦人病薬にされるの意味
　　　　　　Chamomillaは黄色い頭花の形から、chamai(小さい)＋melum（リンゴ）
　　　　　　カミツレは正しくはKamille（カミッレ）だったが後、誤ってカミツレになった。

ヨーロッパ地中海沿岸地方が原産の１〜２年草。草丈、６０〜７０ｃｍ。花は５〜７月、枝先に頭状花を咲かせる。花が咲くにつれて中心部の管状花の花床が盛り上がり、白い花弁は下に垂れ下がる。ローマンカミツレは高く盛り上がらないのが特徴で区別できる。開花期の花を摘み取り乾燥させたのが生薬「カミツレ・カミツレ花」で甘いリンゴに似た良い香がする。
熱湯を注ぎ浸剤にして飲用すると、発汗作用があり気分をリラックスさせストレスの解消や鎮静効果がある。眠りに誘う効果があるので、就寝前に飲むと良い。消炎作用もあり、ヨーロッパでは最も有名なハーブとして多用される。
ヨーロッパ特にドイツでは風邪を引いても、頭痛がしてもあるいは下痢をしても、必ずカミツレの花に熱湯を注いだカミツレティを飲めといわれる程、民間薬としてよく使われる。発汗、駆風、鎮静、抗炎症、鎮痙、防腐、抗菌作用など多くの作用が認められている。

感冒、下痢、不眠症、精神不安症にハーブティにして飲用するほか、浴湯、湿布、化粧品などに利用される。
口内炎、咽頭炎には煎液でうがいをすると良い。日本へは江戸時代末に伝来し、摂津の国で盛んに栽培されたとある。現在は各地で観賞用にまたハーブとして各地で栽培されている。

カミツレの主成分は０.２〜０.４％内外の精油。精油成分は特有の香気を有すテルペンアルコール、グアイアン系セスキテルペン、藍色油状のアズレン、あるいはカマズレン、フラボノイドのアビゲニン配糖体などを含んでいる。
口内炎、風邪ひき時の咽喉の炎症時にうがい薬として汎用されるにアズレン製剤はカミツレ花を水蒸気蒸留して得られる鮮やかな青色の精油中に含まれている。うがい薬の他、胃潰瘍、胃炎など消炎、潰瘍治療に内服薬に、湿疹、ただれなどの治療に軟膏などの外用剤などに配合され、医療の場に供されている。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物（朝日新聞社）
　　・最新生薬学　刈米達夫著（広川書店）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著（広川書店）
　　・ヤマケイポケットガイド　ハーブ亀田竜吉（山と渓谷社）
　　・植物分類表　大場秀章　編著（アボック社）

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