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ヨモギ(蓬)

商品写真
上:宮崎 日向岬

ヨモギ(蓬)Artemisia  princeps  Pampanini
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids
 >キキョウ群Campanulids
   キク目Asterales
     キク科 Asteroideae ヨモギ属Artemisia


モグサの原料

生薬名    :ガイヨウ(艾葉)
利用部分   :全草
利用   :漢方処方薬、民間薬、食用
名前の由来:お灸のもぐさにする「よく燃える草 ヨモギ 「善燃草」という意味との説、
      荒地のいたる所に生える(ヨモキ 四方草)の説もある。


春、枯れ草の多い山野にいち早く若葉を出すヨモギ、春の息吹を感じさせる。日本全国いたるところに自生している。葉はキクに似た形で、表面は緑色、裏面は白い毛を密生する。夏から秋にかけ、茎を高く伸ばし、目立たない花を咲かせる。

ヨモギの新芽を摘んで草餅にすると、青々とした彩と良い香りがあいまって美味しく頂け、別名「もちくさ」と言われるのもうなずける。
その他、てんぷらなどの食材にも利用され、私たちに親しまれている野草だが、ヨモギの葉はガイヨウ(艾葉)と言い、れっきとした薬草。
薬草としての用途も広く、花の付かない5〜7月頃良く成長した茎葉を採取し、良く水洗後、陰干しで乾燥させて用いる。


ヨモギが良い香りがするのは、精油成分を豊富に含んでいるからで主な成分はシネオール、α−ツヨン、ボルネオール、カンファーなどその他ビタミンA、B、B、C、Dが含まれて漢方では鼻血、痔出血、下血、尿路出血などの止血、強壮、補血剤などに用いられている。
民間薬としては更に健胃、腹痛、下痢、貧血、冷え性などに用いられ効果がある。また、風呂に入れると良い。腰痛を始め、痔に効果的。

ヨモギは「モグサ」の原料としても知られ、良く燃える「燃え草」から出た名だといわれている。
葉の表裏の綿毛を集めたものが「モグサ」灸に使われる。刈り取った葉を乾かし、うすで搗きふるいにかけてカスを除き綿毛をあつめたものがモグサ。滋賀県の薬草の山としても有名な伊吹山はモグサの産地として有名で伊吹艾の名で知られている
 
主な成分
     ・精油:シネオール、α−ツヨン、ボルネオール、カンファー、セスキテルペン
     ・ビタミン:ビタミンA、B、B、C、D
     ・その他:アデニン コリンなど
 主な効果
     漢方では鼻血、子宮出血、痔出血、下血、尿路出血などの異常出血の止血  

     の他、強壮、補血剤として
     民間薬では健胃、腹痛、下痢、貧血、冷え性に。お茶や入浴剤に用いる
 漢方処方例
    ・芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう) 

参考文献
    ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
    ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
    ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
    ・山渓名前図鑑 野草の名前 秋 冬 高橋勝雄著 (山と渓谷社)
    ・山野草ハンドブック 伊沢一男(主婦の友社)
    ・植物分類表  大場秀章 編著 (アボック社)


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