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ヘチマ（糸瓜)　

商品写真
Photo：大阪市立長居植物園
上：ヘチマの雌花　中：雄花 　下：ヘチマの果実　　

ヘチマ（糸瓜)　Luffa cylindrica M Roemer.
　 真正双子葉類Eudicots ＞中核真正双子葉類Core Eudicots ＞バラ類Rosids＞マメ群MFabids
　　　ウリ目Cucurbitales
　　　　　ウリ科 Cucurbitaceae    ヘチマ属 Luffa


　　正岡子規が俳句に詠んだヘチマ

生薬名　　：ヘチマ（糸瓜）
利用部分　：�（�泌される水分（ヘチマ水）　�⊆磴げ牝�
利用　　　：�〔唄嵬堯´⊃�用
名前の由来：熟すると果肉中に網目状の繊維が出来ることから最初はイトウリ（糸瓜）と言われ

　　　　　　ていたのが、イトウリのイが省略。江戸時代薩摩藩で刊行された「成形図説」による

　　　　　　とトウリのトが「いろは」のへとチの間にあるのでヘチマになったと書かれている。


インド原産の１年草のつる性の植物。巻きひげで他のものに絡みつきながら生長する。花は黄色で雄花は穂状につくが雌花は１個ずつ咲く。果実は細長い円筒状（キュウリを巨大にしたよう）。熟すると果肉の中かは網目状の繊維が出来る。ヘチマの繊維は浴用タワシ、靴の中敷などにかつては利用された。
日本に何時、伝来したのかは、はっきりとしないが江戸時代から栽培されていた。


花がさいて２〜３週間程の若い果実は軟らかく食べられるがの、食用ヘチマといわれる食用種のヘチマもある。沖縄諸島では“ナーベーラー”といい、ニガウリ（ゴーヤ）とともに夏野菜の代表種になっている。
若い果実の皮をむき輪切りにして汁物の具や煮つけ、油いため、フライにしたりする。

へチマの茎を切って下の切口から出る水分を瓶に採る「ヘチマ水」は俳句の正岡子規の句「痰一斗糸瓜の水も間に合わず」として私たちに良く知られている。ヘチマ水には咳止め、利尿効果があるといわれている。
また化粧水としても利用される。水分が殆どで栄養面、有効成分としては硝酸カリウムなどの含有が報告されている。今日ではヘチマの実用面だけでなく環境にやさしいい「緑のカーテン」としての役割が注目されている。
長居植物園ではいろいろの蔓植物を混生し「緑のトンネル」を作っている。ヒョウタンも植えられている。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）

　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）
　　　　　　


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