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コーヒーノキ 

商品写真
上・中・中:花博 咲くや此の花館 
熟した赤い実。黒くなると収穫可能。
下:コーヒーの花

コーヒーノキ(Coffea arabica Linne)
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
   リンドウ目Gentianales
     アカネ科 Rubiaceae  コーヒーノキ属 Coffea

    世界で愛される嗜好飲料

利用部分 :種子
利用   :飲料用
名前の由来:原産地エチオピアのケファ州kefaの地名に由来

コーヒーはチャ(茶)と共に世界的に普及している嗜好飲料。
世界のコーヒーの大部分はアラビカ種 (Coffea arabica L.、アラビカ・コーヒーノキ)の種子を用いた物で、他にリベリア種、ロブスタ種などが使用されている。

アラビカの原産地 はエチオピアで、最初に広まったイエメンにちなみアラビカの名がある。熱帯植物ではなく、原産地は1500〜2000mの高原で、低地から高地にかけて気候はかなり涼しい高地が適する。
現地では多く野生していて、現在も収穫している。コーヒーの利用がいつからかは判然としないが原産地では古くから、薬用・食用・飲用に利用していたようだ。13世紀ごろアラビアの商人がアラビア半島にコーヒーノキを移植し15世紀頃から飲用するようになったと伝えられている。

コーヒーノキ属は常緑、単葉の低木〜高木で、苗木が成長して2〜3年で葉の脇にジャスミンのような良い香りのする白い花が咲くようになる。
観葉植物としても好まれる。花の後、緑色の実がなりやがて真っ赤に熟し黒く萎びて完熟する。果肉の中には2個の種子があり、この種子を取り出し乾燥したものがコーヒー豆になる。


コーヒー豆にはカフェインが含まれ、眠気覚ましなどの興奮作用、強心利尿作用がある。コーヒーを飲むと眠気がとれ、集中力を高まり作業能力がますなどの効果が知られている。
その他コーヒー豆にはコーヒーの褐色や苦味、香りのもととなるポリフェノールの一種クロロゲン酸が豊富に含まれ、その量はカフェインより多く、その抗酸化作用が注目されている。
抗酸化作用とは人間の細胞が酸化して老化や生活習慣病につながるのを予防してくれる作用のことで、コーヒー愛飲は嗜好の面のみならず健康にも良い事が立証されている。

 
成分
  カフェイン
  ポリフェノール(クロロゲン酸など)
  糖(主としてショ糖)
  脂肪油(主としてパルミチン、リノレイン)
  ペントザン
  蛋白質 
       など

参考文献
    ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
    ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
    ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
    ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修  (柏書房)
    ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)


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