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ジャガイモ 

商品写真
上:京都薬科大学 薬用植物園 青紫色のジャガイモの花
下:琵琶湖 沖島の畑 白い花

ジャガイモ Solanum tuberosum Linne
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
   ナス目Solanales
     ナス科 Solanaceae ナス属 Solanum


麦、米、トウモロコシとともに「世界四大作物」の一つ

利用部位 :根茎   
利用   :食用、バレイショデンプン(ジャガイモデンプン)製造原料

      製薬の賦形剤、結合剤
名前の由来:オランダ船でジャワのシャカトラ(現在のジャカルタ)から長崎平戸に運ば

      れてきたのに由来。

ジャガイモは食用兼デンプン製造原料として世界の食料を支え、世界の四大作物の1つに挙げられている。私たちの食卓に欠かすことの出来ない食料として馴染み深い。
他の同属のナス科植物、ナス、トマト、トウガラシ、ピーマン、タバコなどと異なり、珍しく地下部が利用される。


原産地は中南米にまたがる広い地域で、チリ説、ペルー説、またはひろくアンデス山脈説など諸説ある。現在、世界各地で栽培されているジャガイモは、これらの地域に野生または栽培される近縁種を元に作り出されたものと言われている。


1492年コロンブスが新大陸を発見して以来、新大陸への渡航者が急増しこれらの人たちによって欧州へ伝わった。16世紀後半からポルトガル、スペインを経てヨーロッパ各国へ広がったが、食用としての栽培がされるようになったのは18世紀の終わり頃といわれている。

日本へは慶長年間、オランダ船によってジャワから長崎に伝えられた。はじめは鑑賞植物であったが、約90年後の天和(1681〜1683)3年頃から食用としての栽培されるようになった。江戸時代、天和、天明、天保などの度重なる凶作による食糧難により食用としての真価を発揮し栽培が広まっていった。
ジャガイモは植物学的には多年生草本だが、作物としては1年生。収穫までの生育期間が短くて収穫でき、やせた寒冷地でも育つ貴重な作物。


6月頃、5角形のナスの花に似た星型をした花を咲かせる。品種により白から薄紫、濃い紫などさまざま。
ミニトマト大の実のなるものもあるが普通は実はならない。地下茎の先が肥大してイモになる。これに日光が当たると地下茎なので葉緑素が出来、緑色になる。サツマイモは根が肥大したものなので、葉緑素は出来ない。
ジャガイモの外皮はクリーム色、紅、紫などが様々の品種がある。


芋類の中ではビタミンC、葉酸、カリウムなどを豊富に含んでいて味も淡白なため、主食としても用いられる
カタクリ粉として市販されている原料のカタクリも生産量が極めて少ないため、名前の通りカタクリではなく、ジャガイモデンプで造られている。


参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修  (柏書房)
  ・日本の野草全書 中山草司 啓明書房
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)


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