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チョロギ(丁呂木、丁梠木、朝露葱)  

商品写真
Photo:武田薬品 京都薬用植物園

チョロギ(丁呂木、丁梠木、朝露葱) Stachys sieboldii Miq
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
   シソ目Lamiales
     シソ科 Lamiaceae イヌゴマ属 Stachys


縁起物 お正月の御節料理に


生薬名  :ソウセキサン(草石蚕)
利用部位 :球根のように見える塊茎部分
用途   :食用
名前の由来:”朝、露が落ちて地中に出来た玉”という意味の中国名「ちょろぎ朝露葱」

      を音読みしたもの。

チョロギ、不可思議な名のチョロギ。どんな植物かと思うが地上部はきれいな紫色の花の咲くシソ科の多年草。
中国原産で、中国での栽培は古くから行われ日本へは、元禄の頃、朝鮮半島を経て導入された。


変わっているのは食用にする塊茎の部分。長さ2〜3cm、巻貝のような、芋虫のようなユニークな形をしている。形は変わっているが、名前に長老喜、千代老木、長老木、長呂貴と言っためでたい当て字が使われ、主に正月の御節料理に又、精進料理にも使われる。


生で食べられることはなく、形状の変わっているのをそのまま生かし、梅酢漬け、塩、砂糖漬けにする。水煮した後、サラダなどにする。

食用とする根茎はオリゴ糖の一種、スタキオースという多糖類が大部分で、体内でグルコースなどに分解される。
オリゴ糖は腸内のビフィズス菌、乳酸菌など善玉菌を増やす働きや、整腸作用があり、便秘解消につながると言われている。


近年、チョロギの成分が低酸素状態の脳細胞を活性化させる効果があるとの報道がされ(京都新聞、平成1年4月)、脳梗塞、認知症への効果が期待されている。
縁起を担ぐ昔からの伝承通り、健康長寿につながる有効性が認められたとは感銘深い。


参考文献
    ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
    ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修  (柏書房)

    京都新聞、平成1年4月
    ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)   


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