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コンフリー

商品写真
上:御殿場 秩父宮記念公園
下:西宮市立北山緑化植物園 ドワーフ・コンフリー

コンフリーSymphytum officinale Linne
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
   目の所属未定
     ムラサキ科 Boraginaceae ヒレハリソウ属 Symphytum

 和名:ヒレハリソウ(鰭玻璃草)(正式名:シンフィツム)


名前の由来:下部<の葉には葉柄があるが、上部の葉には葉柄がなく、葉のもとが茎に

                  沿って流れ、魚がヒレをはったような形と花色から

日本ではヒレハリソウというより、コンフリーの名のほうがよく知られている。一時その栄養価や薬効が大々的に宣伝され、ブームになった植物だが現在は当時のような使われ方はしない。

元々ヨーロッパからシベリア西部・コーカサス地方、西アジアにかけて野生する多年草。我が国には、明治時代に牧草として入り観賞用に栽培されていた。丈夫な性質で、枝葉が生い茂り大株になる。全体があらい短毛に覆われている。初夏から夏にかけて花茎を伸ばして釣り鐘状の薄紫の花を咲かせる。白花もある。


ヨーロッパでは昔から根をコンソリダ根、シンフィツム根と称し、胃腸疾患に用いてきた。
葉はビタミン類をはじめ、鉄分、カルシウムを多く含むことから、かつては、若葉を天ぷらや青汁、炒め物に使ったりもした。1970年代には健康食品として扱われていた時期もあったが、海外で肝機能障害を起こす可能性が指摘され、2004年6月、厚生労働省からも食品としての販売は禁止の通達が出された。食用は避けたい。

なお家畜用飼料としても現在は利用されない。そのため現在では殆ど栽培されず、かつて栽培されていたものが野生化したものが畑のあぜ道、道路わきなどで見受けられる。
葉は炎症を抑える効果があり、捻挫や関節炎などの外用に湿布剤になる


主要成分:ピロリジジンアルカロイド、粘液質、タンニン
主な用途外用薬として、葉を捻挫。関節炎の湿布用に用いる。



    類似植物
ドワーフ・コンフリー 


花壇で大きく育ち見栄えすることから園芸用、観賞用に栽培されている。花はコンフリーよりやや小ぶりで白花。草丈も30〜40cmとコンフリーより低い。

 

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・薬になる花 田中孝治 (朝日新聞社)
  ・ヤマケイポケットガイド ハーブ 亀田竜吉(山と渓谷社)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)



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