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アサガオ(朝顔)

商品写真
上:高山 三之町
中・下:大阪薬科大学薬用植物園 一重咲きと桔梗咲きの八重

アサガオ(朝顔) Pharbitis nil Choisyy
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
ナス目Solanales
ヒルガオ科Convolvulaceae アサガオ属Pharbitis(→サツマイモ属Ipomoeaに含められる。)


夏を代表する花

生薬名  ケンゴシ(牽牛子)
利用部分 :種子
利用     :日本薬局方生薬 瀉下薬原料
名前の由来:早朝に花が開き、昼頃はしぼむ。朝に顔(花)を見せる意味からの名。
      生薬名、牽牛子は牛を引いて行きアサガオと交換取引された程、高価な薬  

      だったというという故事にちなむという説がある

東南アジア原産のつる性一年草。観賞用、薬用として栽培されている。強い日差しを遮る緑のカーテンにもなり夏を代表する馴染み深い植物。

ヒルガオは日本の在来種だが、アサガオは薬用として奈良朝時代末期、唐から遣唐使が種を薬として持ち帰ったとされている


遣唐使が持ち帰った頃は小型の花だったが日本人の感性にあったのか江戸時代、品種改良が進み、多くの園芸品種が創作された。今は薬用というよりは観賞用として、夏を代表する花として親しまれている。
夏の風物詩「朝顔市」も東京の各地で催され、多種多様の朝顔が出店されている。日本で最も発達した園芸植物、古典園芸植物のひとつといえる
遺伝形質を研究する対象として、朝顔が遺伝学の研究材料としても用いられている程、実に多くの品種がある。


本種の種子を生薬ケンゴシ(牽牛子)と称し、粉末を下剤として用いる。用量により緩下薬、峻下薬となる。主として家庭薬原料となる。


主要成分
  ・樹脂配糖体、ファルビチン(pharbitin) を含む。
  ・糖:グルコース、スクロース
  ・脂肪油:オレイン酸、ステアリン酸

主な薬効と用途
  少量で緩下作用、多量では下痢を起こす。寄生虫を下す作用がある。
  緩下薬として、通例粉末を配合剤として用いる。分量を増せば峻下薬となる。

参考文献
   ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
   ・第15改正 日本薬局方解説書 (広川書店)
   ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
   ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
   ・生薬単 原島広至著    (株式会社エヌ・ティ・エス)
   ・山渓名前図鑑 野草の名前 夏 高橋勝雄著 (山と渓谷社)
   ・日本の薬草全書 中山草司 啓明書房
   ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)


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