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ニチニチソウ(日々草)

商品写真
Photo:鴨川 河川敷

ニチニチソウ(日々草)Catharanthus roseusLinne(旧学名 Vinca rosea L)
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids>シソ群Lamiids
   リンドウ目Gentianale
    キョウチクトウ科Apocynaceae ニチニチソウ属Catharanthus

別名:ビンカ 


抗ガン剤 ビンクリスチン、ビンブラスチン基原植物

利用部分 :全草
利用   :医薬基原植物 ビンクリスチン、ビンブラスチン基原植物
名前の由来:日ごとに新しい花に咲き変わるので日日草の名がある。

インド原産の多年草。マダガスカル島、ジャワ島、ブラジルなど熱帯に広く分布している。30〜60cmの高さになる。野生では多年生だが日本では春撒き1年草として夏の花壇を彩る花として親しまれている。日本へは江戸時代から入ってきている。花は平たい形で、ピンク、鮮紅色、白色と多彩。6〜9月にかけて沢山の花がつくので園芸用に鉢植えやフラワーポットで楽しまれる。

ごく一般的な家庭の庭にも植えられているこの植物が有用な薬の元になった薬草だとは想像しがたい。しかも抗がん剤、白血病、悪性リンパ腫の治療薬。数種のアルカロイドを含んでいる


ニチニチソウは長い間、欧州では糖尿病治療に民間療法的に用いられてきた。当初、医薬資源としての目的は糖尿病薬の開発研究であったが、その毒性の性質から、かえって抗がん作用の研究へと転換された。

1961年Svobodaによってビンクリスチンが抽出され、次いでNeuss 及びBieman らにより化学構造式が決定された。「オンコビン」の名で医薬品になっている。


価値ある医薬品を産み出しているニチニチソウを、そうした面で改めて見るとその可憐な花に秘められた神秘な力に驚くとともに医薬資源としての有毒植物が多い、キョウチクトウ科の価値を改めて見直すおもいがする。

主要成分
   ・アルカロイド

     ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンドリン

   ・フラボノイド

     マウリチアニン

参考文献
    ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
    ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
    ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
    ・製薬会社 インタビューフォーム
    ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)


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