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レンゲツツジ(蓮華躑躅)

商品写真
上・下:上高地

レンゲツツジ(蓮華躑躅)Rhododendron japonicum Suring  
  真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク亜綱Asteridae 
   ツツジ目Ericales       
     ツツジ科 Ericaceae  ツツジ属 Rhododendron

利用部分 :根、花
利用   :民間療法 
名前の由来:レンゲソウと同じように花が環状になって並んで咲く様子がハスの花に 

      似るため、これに因んだ名前

名前の japonicum のとおり日本特産のツツジ。高さ1〜2m程の落葉低木。

高原や比較的標高の高い山地の湿原に自生する。低地や低山には自生しない。
信州の美ヶ原のビーナスラインを、初夏6月頃通ると、鮮やかな緑の起伏の中に赤いレンゲツツジが咲き、緑と赤のコントラストが実に美しい。
葉や花は有毒なため、動物たちは本能的に判るのだろう鹿や牛馬も食べない。そのため食害を受けず、高原の放牧地帯で大群落が見られる。

葉には、アンドロメドトキシン(andoromedotoxin)、根にはスパラゾール(sparassol)、花にはロドジャポニン( rhodjaponine )の有毒物質が検出されている

漢方では、レンゲツツジに似た中国産のトウレンゲツツジの根や花を酒に浸し浸出させ、通風やリウマチに使ったりし、日本のレンゲツツジも同様と、あるが毒性があるともいう。

花の時期、レンゲツツジの花からミツバチが集めた蜂蜜も危険といわれ、養蜂家たちはレンゲツツジの花の蜜をミツバチが集めないよう花の時期は蜂蜜集めをしないよう注意している程だ。
いずれにしても有毒植物なので、利用は花を観て楽しむ鑑賞用だけに留めたい。


参考文献   
      ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
      ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修  (柏書房)
      ・カラー樹の花1 倉田 悟 (山と渓谷社)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社>


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