ことから。伊豆諸島から小笠原諸島、房総半島、紀伊半島など温暖な海岸に生える大型のセリ科の植物。夏〜秋にかけて淡黄白色の小さな花が傘を広げたように咲く。セリ科の学名はラテンのumbella 「傘をもつ」から来ていて細かい花の集まりが傘状についているのがセリ科植物の共通した特徴。明日葉の若葉を食用にする。特有な香り、ややほろ苦い味、しかも栄養価の高い野菜として伊豆大島や八丈島では佃煮、天ぷら、おひたしに好んで使っている。
葉や茎を切ると濃い黄色の液が出る。ポリフェノールの一種、カルコンやクマリンを含んでいる。その他、ムチン、食物繊維(多糖類)のガラクタンやマンナンとタンパク質などが結合した物質、カロチンやビタミン、カルシウムなどのミネラルを豊富に含み緩下、利尿作用などがある。特にビタミンB12が豊富、葉緑素も多く貧血や高血圧、便秘に効果的とされている。カルコンには又、殺菌作用がありアシタバは古くから薬草としても使われていた。
葉を摘んでも明日にはまた葉が出てくるのが名の由来。実際は明日という程ではないが1週間もすると新芽が伸びる実に生命力溢れる精の強い植物で、滋養強壮作用があるという言い伝えも納得できる。アシタバを常食とする八丈島には高血圧、貧血の人は少ないといわれている。
アシタバには世界遺産熊野古道の熊野市波田須(はたす)町地方に伝わる逸話がある。昔、みすぼらしい旅の僧侶が波田須で一夜の宿を請い、快く応じた主にそのお礼に「明日からこの家の周りに野菜がどっさり取れるようにしてあげましょう」と言い残して立ち去ったという。そのあとに家の周りは青々とした明日葉が茂り、摘んでも摘んでも翌日には葉を茂らし、野菜に困ることはなかったという。旅の僧は実は弘法大師だった。というのが波田須地方に自生する明日葉の関しての謂れだそうだ。 波田須は熊野灘に面した山の斜面に段々畑が広がる温暖な土地柄で、温かい海岸を好む明日葉の自生に適しているのだろう。成分 黄色液汁:ポリフェノールの一種
カルコン(キサントアンゲロール、4-ヒドロキシデリシ)、クマリン
ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、カロチン、ルテオリン
ミネラル:カリウム、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄、 用途
・生葉は生食、青汁に。
・乾燥葉を健康茶に 若葉を摘んで水洗し、細かくちぎって2〜3日間日干し、その後陰干ししよく乾燥さ
せて用いる。 高血圧症の予防には乾燥葉に熱湯を注ぐか1日20〜30g煎じて、茶剤にする。参考文献 ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社) ・山渓名前図鑑 野草の名前 秋・冬 高橋勝雄著 (山と渓谷社) ・山野草ハンドブック 伊沢一男(主婦の友社) ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修 (柏書房) ・美味しい山菜 おくやまひさし(文一総合出版) ・日本の薬草全書 中山草司 啓明書房 ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids
>キキョウ群Campanulids
セリ目Apiales
セリ科 Umbelliferae(Apiaceaeとも) シシウド属 Angelica
抗酸化作用と栄養価が高い緑黄野菜
利用部分 :葉、茎
利用 :食用 薬用
名前の由来:今日、食用に若葉を摘んでも明日また次の葉が出てくる程、成長が速い
ことから。
伊豆諸島から小笠原諸島、房総半島、紀伊半島など温暖な海岸に生える大型のセリ科の植物。
夏〜秋にかけて淡黄白色の小さな花が傘を広げたように咲く。セリ科の学名はラテンのumbella 「傘をもつ」から来ていて細かい花の集まりが傘状についているのがセリ科植物の共通した特徴。
明日葉の若葉を食用にする。特有な香り、ややほろ苦い味、しかも栄養価の高い野菜として伊豆大島や八丈島では佃煮、天ぷら、おひたしに好んで使っている。
葉や茎を切ると濃い黄色の液が出る。ポリフェノールの一種、カルコンやクマリンを含んでいる。その他、ムチン、食物繊維(多糖類)のガラクタンやマンナンとタンパク質などが結合した物質、カロチンやビタミン、カルシウムなどのミネラルを豊富に含み緩下、利尿作用などがある。特にビタミンB12が豊富、葉緑素も多く貧血や高血圧、便秘に効果的とされている。カルコンには又、殺菌作用がありアシタバは古くから薬草としても使われていた。
葉を摘んでも明日にはまた葉が出てくるのが名の由来。実際は明日という程ではないが1週間もすると新芽が伸びる実に生命力溢れる精の強い植物で、滋養強壮作用があるという言い伝えも納得できる。アシタバを常食とする八丈島には高血圧、貧血の人は少ないといわれている。
アシタバには世界遺産熊野古道の熊野市波田須(はたす)町地方に伝わる逸話がある。
昔、みすぼらしい旅の僧侶が波田須で一夜の宿を請い、快く応じた主にそのお礼に「明日からこの家の周りに野菜がどっさり取れるようにしてあげましょう」と言い残して立ち去ったという。
そのあとに家の周りは青々とした明日葉が茂り、摘んでも摘んでも翌日には葉を茂らし、野菜に困ることはなかったという。旅の僧は実は弘法大師だった。というのが波田須地方に自生する明日葉の関しての謂れだそうだ。
波田須は熊野灘に面した山の斜面に段々畑が広がる温暖な土地柄で、温かい海岸を好む明日葉の自生に適しているのだろう。
成分
黄色液汁:ポリフェノールの一種
カルコン(キサントアンゲロール、4-ヒドロキシデリシ)、クマリン
ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、カロチン、ルテオリン
ミネラル:カリウム、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄、
用途
・生葉は生食、青汁に。
・乾燥葉を健康茶に
若葉を摘んで水洗し、細かくちぎって2〜3日間日干し、その後陰干ししよく乾燥さ
せて用いる。
高血圧症の予防には乾燥葉に熱湯を注ぐか1日20〜30g煎じて、茶剤にする。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
・山渓名前図鑑 野草の名前 秋・冬 高橋勝雄著 (山と渓谷社)
・山野草ハンドブック 伊沢一男(主婦の友社)
・花と樹の事典 木村陽一郎 監修 (柏書房)
・美味しい山菜 おくやまひさし(文一総合出版)
・日本の薬草全書 中山草司 啓明書房
・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)