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オカゼリ(丘芹)

商品写真
上・下:大阪薬科大学 薬用植物園  オカセリの白い花

オカゼリ(丘芹) Cnidium monnieri Cusson 
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids
>キキョウ群Campanulids
   セリ目Apiales
     セリ科 Umbelliferae  ハマゼリ属Cnidium

生薬名  :ジャショウシ(蛇床子)
利用部位 :成熟果実(夏期に)
利用   :民間薬
名前の由来:蛇床子の名は中国明代の李時珍によると蛇が好んでその下にいるから 

      だといっている。

中国、シベリア、朝鮮、ヨーロッパに分布する2年草。日本には自生しない。草丈は30〜80cm位。ニンジンの葉に似た細かい羽状複葉、花は初夏
白い小さな花を咲かせる。セリ科の花はいずれも良く似ているため、区別が難しい。種子もトウキ、センキュウの種子に似ている。
種子をジャショウシ(蛇床子)といい薬用に収斂消化作用のある婦人薬、強壮薬の材料にする。

日本にはオカゼリは自生しないので、日本ではいつの頃か不明だがヤブジラミ Torilis japonica De Candolle の種子をジャショウシ(蛇床子)に当てた。
ヤブジラミは果実に棘状の毛が多く、衣服や動物にくっいて分布を広げるのでヤブジラミ(藪虱)と言われる。(少々可愛そうな名だと思う)
オカゼリは棘状の毛がなく、平らな状態。江戸時代、本草学の小野蘭山が「本草綱目啓蒙」1803年にこの違いを指摘している。
今日では、ヤブジラミは真のジャショウシ(蛇床子)と区別しワジャショウシ(和蛇床子)として代用する。

成分
 ・精油(1.3%)

  ピネン、カンフェン、ボルネオール、イソバレレイト等。

 ・オストール等クマリン類を含有する。

参考文献
   ・朝日百科 世界の植物(朝日新聞社)
   ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
   ・山野草ハンドブック 伊沢一男(主婦の友社)
   ・植物分類表  大場秀章 編著 (アボック社) 


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