名前から探す ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行    
用途から探す 漢方薬 製薬基源植物 日本薬局方生薬 民間薬・薬用 ハーブ・サプリメント 香料・香辛料 食用と嗜好品 染色・繊維 油脂 鑑賞用・その他    

セリ(芹)

商品写真

上:安曇野 大王わさび園 青い花はワスレナグサ
下:京都府立植物園

セリ(芹)Oenanthe javanica DC
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids
 >キキョウ群Campanulids
   セリ目Apiales
     セリ科 Apiaceae セリ属 Oenanthe

春の七草の一つ 緑黄色野菜

生薬名   :スイキン(水芹)
利用部分  :全草 根
用途    :食用、薬用
名前の由来 :せ(競)りあう、せ(競)りだすの意で、群がるように生い出て、摘んで 摘んでも
      後から後から競うように生ずるので、この名がある。

水辺や湿地、田の畦などに群生する。春の七草の一種で、軟らかく葉に独特の香りがあり、食用にされる。
地下茎を匍匐枝状に伸ばし、節ごとに新芽を出す、生命力旺盛な多年草。夏7〜8月にかけて白い小さな5弁の花を複散形花序に咲かせる。
欧米ではセリを食用にする習慣はないが日本では古くから七草粥、お浸し、和え物などに利用されてきた。

万葉集にもセリ摘みの様子が詠まれている。
早春の頃が軟らかく香りも強く珍重される。晩春から秋の彼岸頃にかけては成長が良すぎ硬くなり、あくが強くなので、食べるのに適さない。


独特の香りには解熱、解毒作用があると言われている。
抗酸化作用のあるβーカロテンやビタミンCを多く含み、カリウム、貧血を防ぐ鉄なども含む緑黄野菜。栄養価にも優れている。


ー万葉集 セリを詠む和歌 二首ー

 「あかねさす昼はたたびてぬばたまの夜の暇に摘める芹これ」(巻20 4455)

 「ますらをと思へるものを太刀佩きてかにはの田井に芹ぞ摘みける」(巻20 4456)

セリを摘む様子を詠った和歌。古くからセリが食用にされていたことが分かる。



参考文献
   ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
   ・山渓名前図鑑 野草の名前 夏 高橋勝雄著 (山と渓谷社)
   ・万葉の植物 松田 修著 (保育社)
   ・山野草ハンドブック 伊沢一男(主婦の友社) 
   ・美味しい山菜 おくやまひさし(文一総合出版)
   ・食材事典  原田孝子監修(学研)
   ・新食品成分表 2017年(東京法令出版株式会社)
   ・植物分類表  大場秀章 編著 (アボック社)


科目別の一覧