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ミヤマトウキ(深山当帰)

商品写真
上:滋賀県 伊吹山 薄紫の花はイブキジャコウソウ。
中・下:白馬 八方尾根

ミヤマトウキ(深山当帰)Angelica  acutiloba subsp iwatensis Hikino
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids
>キキョウ群Campanulids
   セリ目Apiales
     セリ科Umbelliferae シシウド属 Angelica

トウキ(当帰)の原種

生薬名  トウキ(当帰)
利用部分 :根
利用   :日本薬局方生薬 漢方処方用薬
名前の由来:深山、高山に生えるトウキの意味。

本州の中部から北部の山地、北海道など寒冷地に生える。トウキの野生種。
山で自生するシシウド属の花は良く似ているので見分けが付きにくいが、ミヤマトウキは、全草に強い香り(漢方薬特有の香り)があり茎葉は光沢のある濃い緑。しっかりした固い葉などで見分けられる。

野生種はかってミヤマトウキ、ツクバトウキがそれぞれ伊吹当帰、常陸当帰として市場で取引されたこともあったが、現在は、全て北海道、奈良、和歌山、長野、群馬、岩手、青森で栽培された栽培種が市場で流通している。

現在漢方処方の要薬の本邦産のトウキは元々、ミヤマトウキが栽培化されたものといわれている。17世紀の中頃、山城、大和で大和当帰の栽培、生産化に成功したが、20世紀になってから山城での生産は衰微し現在は奈良県と隣接する和歌山県が主になっている。明治末に奈良県から栽培種が北海道に導入されたのが、ホッカイトウキの始まりと言われている。その後栽培されているものが選抜されて現在に至っている。


参考文献
   ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
   ・第15改正 日本薬局方解説書 (広川書店)
   ・生薬単 原島広至著    (株式会社エヌ・ティ・エス)
   ・植物分類表大場秀章 編著 (アボック社)


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