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オオマツヨイグサ(大待宵草)

商品写真
Photo:美ケ原  オオマツヨイグサの花。花は4花弁で大型。

オオマツヨイグサ(大待宵草)Oenothera erythrosepala Borbas
  真正双子葉類Eudicots >中核真正双子葉類Core Eudicots
    フトモモ目Myrtales
              アカバナ科  Onagraceae マツヨイグサ属 Oenothera

通称、ツキミソウ(月見草)の名で呼ばれる帰化植物

利用部位  :種子、根
利用    :民間薬
名前の由来 :夕暮れ時に咲く花からの名。

太宰治や竹久夢二によって詠われたことで、ツキミソウ(月見草)やヨイマチグサ(宵待草)の名の方が親しまれている。太宰治が「冨士には月見草がよく似合う」と書いた花はオオマツヨイグサを指すのだろうといわれている

昔から、元々日本にあった花のように思われるが、現在私たちが野や山で目にするマツヨイグサの仲間は、日本には自生せず幕末から明治にかけて北米や南米からの帰化した植物。
一般的にマツヨイグサの仲間はツキミソウとよばれているが、マツヨイグサの仲間は種類か多い。


マツヨイグサ属には花の色が黄、白、淡赤紫とあり、黄色系統はマツヨイグサ、白花系統はツキミソウ、淡赤紫系統をユウゲショウとして区別している


本来のツキミソウ(月見草)はメキシコ原産で白花、観賞用に渡来したが、適応性が弱く殆ど野生化せず、山野では見られない。どのような経緯でそうなったのか判らないが、黄色系統のマツヨイグサの仲間が一般にツキミソウだと認識されている。


マツヨイグサの黄色い花は夕方咲きだし翌朝しぼむ。しぼむと黄赤になるのがマツヨイグサ。しぼんでも黄色いままがオオマツヨイグサ。オオマツヨイグサは名のとおり草丈も花もマツヨイグサより大きい。いずれも繁殖力が強く適応性もあり、各地に広く野生している。日本の野原では、黄色系統はマツヨイグサ、オオマツヨイグサ、コマツヨイグサ、メマツヨイグサの4種類が見られる。


この中で、明治の中ごろに渡来したメマツヨイグサが現在では各地で一番見られる。この花の種から月見草油を抽出する。脂肪酸であるγリノレン酸を含み、アトピー性湿疹に民間療法では利用している。
根を日干しで乾燥し民間薬として、風邪で咽喉が痛むときや、解熱薬にする。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・山渓名前図鑑 野草の名前 夏 高橋勝雄著 (山と渓谷社)

  ・山野草ハンドブック 伊沢一男(主婦の友社) 
  ・総合医療 情報発信サイト 厚生労働省
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)>


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