オニビシ（鬼菱）

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Photo:大阪市立大学理学部　付属植物園

オニビシ（鬼菱）Trapa natans var rubeola f. viridis
　　　真正双子葉類Eudicots ＞中核真正双子葉類Core Eudicots
　　　　フトモモ目Myrtales
　　　　　　ミソハギ科Lythraceae　(←ヒシ科Trapaceae）　ヒシ属Trapa

生薬名　　：ヒシノミ（菱実）ヒシカク（菱角）

利用部分　：果実

利用　　　：食用、薬用

名前の由来 ：葉の形が菱形で大型であることから

ヒシの仲間はヒシ属１属のみ。数種ありアジアに広く分布する。ヨーロッパ、アフリカにも分布する。全て浮葉植物。

オニビシの実は他のヒシの実より大きく、４本の皮針がある。熟した実は茎から離れ、
水底で翌春の発芽を待つ。

４本刺針の大型のオニビシの実は昔、忍者が追跡者から逃れる時にばら撒くのに利用したという。
伊賀、甲賀の忍者屋敷などで、実が展示されている。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・山渓名前図鑑　野草の名前　夏　高橋勝雄著　（山と渓谷社）
　　・万葉の植物　松田　修著　（保育社）
　　・山野草ハンドブック　伊沢一男（主婦の友社）　
　　・野草図鑑　秋　北隆社
　　・美味しい山菜　おくやまひさし（文一総合出版）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）

(コメント）
これ迄、植物を系統的に分類する方法ではシダ植物と種子植物、裸子植物と被子植物、単子葉植物と双子葉植物というような方法が親しまれてきたが、近年、ＤＮＡ配列に基づく系統関係から、従来とは異なる配列がとられるようになった。
ＡＰＧによる大分類で、１９９８年に最初の系統的分類ＡＰＧⅠが発表されされてから改定が加えられ、現在は２００９年のＡＰＧⅢが発表されるに至っている。
その結果ヒシ科はミソハギ科に統合されヒシ科は消滅した。

オニビシ（鬼菱）

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