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トケイソウ(時計草)

商品写真
上:神戸布引六甲ハーブ園 
下:京都府立植物園 副花冠が青い品種 クリア スカイ

トケイソウ(時計草)Passiflora caerulea Linne
  真正双子葉類Eudicots >中核真正双子葉類Core Eudicots >マメ群Fabids
    キントラノオ目Malpighiales
      トケイソウ科 Passifloraceae トケイソウ属 Passiflora
 
別名:パッションフラワー(Passion flower)

利用部分  :葉、茎
利用    :サプリメント、ハーブ
名前の由来 :個性的な花の形を時計の文字盤に見立てたことから。
      Passion flowerとは「キリストの受難の花」の意味。中南米に派遣された宣教師は
      この花を見て十字架に掛けられたキリストの受難passionの印象を受けた。
      キリスト受難を象徴する形と見て名づけた。

ブラジルが原産のつる性常緑低木。日本へは寛永19年(1642年)に建立された延暦寺根本中堂の天井に描かれていることから、すでにこの頃には日本には伝わっていたのだろう。
直径7〜10cmもある大型の特徴ある花を夏〜秋に咲かせる。鮮やかな様子は時計の文字盤のように見えるのでトケイソウといわれる。先端が3つに枝分かれた雌しべが時計の針(長針、短針、秒針)のように見える。

トケイソウ属の中には花や実を鑑賞するものと果実を生食や加工するものとがあり食用に出来るものはクダモノトケイソウ、キミノトケイソウ、オオミノトケイソウなどがあり、一般にパッションフルーツと呼ばれる。トロピカルフルーツの一種。いずれも果実に、クエン酸、リンゴ酸、果糖を含み、独特の風味がある。

トケイソウ(時計草)、パッションフラワーはヨーロッパではヒステリーやノイローゼなど神経症の緩和、神経の高ぶりからの不眠などに用られる。
不眠は、生活リズムの乱れから生じる体内時計の狂いからと言われている。時計の文字盤のような花のトケイソウが当に、体内時計を調節することで、生活リズムが改善され、睡眠の質の向上が期待できると言われているのは的を射ているのかもしれない。



参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修  (柏書房)
  ・続 漢方あれこれ 読売新聞社(浪速社)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)

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