ゴマ（胡麻）

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上：武田薬品京都薬用植物園　金ゴマの花と蒴果
中：日本新薬山科植物資料館　白ゴマ　下：黒ゴマ

ゴマ（胡麻）Sesamum indicum Linne
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞キク類Asterids＞シソ群Lamiids
　　　シソ目Lamiales
　　　　　ゴマ科 Pedaliaceae　ゴマ属Sesamum

豊富なセサミン含有　　ゴマ油原料

英名　　　：セサミ
和名　　　：ゴマ（胡麻）
利用部位　：種子（莢が茶色になると、茎ごと収穫し敷物の上で乾燥させる）
利用　　　：薬用　食用
名前の由来：西域民族、胡（こ）から伝来した、種実がアサ（麻）に似ている植物という意味

インド或いはアフリカ、ナイル川流域が原産といわれる。栽培が世界に広まった。日本には胡（中国西域・シルクロード）を経由して入ったとされている。一年草。草丈は1～１.５ｍ、茎には多数の節ができ、各節ごとに細長い葉が出て、葉腋に淡いピンクや白、淡い紫等の花が咲く。一日花で花期は夏。品種により一節一花(一個の花）、二花、三花がある。

種子は４～８分室にかれた蒴果の各室に９～２０粒入っている。種子の種皮の色は黒、白、クリム色の３種はあり種皮の色により黒（黒ゴマ）、白（白ゴマ）、クリーム色（金ゴマ）と言われるが、中はすべて白色。ビタミンＥやカルシウム、リンが豊富に含まれていて、古くから食用にしてきた。多くの料理に利用される。
脂肪油を40～50％含んでいる。種子を炒ると良い香りがする。これを粉砕し、蒸して圧搾し採取するとゴマ油がとれる。

そのままでも或いは精製し食用にする。オレイン酸、リノール酸が主成分。ゴマ油は酸化されにくいので重宝される。食用以外にゴマ油は医薬、工業用にも重要で、昔は灯用にも使用された。油を搾った搾りかすは、家畜の飼料になる。

日本薬局方ゴマ油は軟膏、リニメント剤などの基剤になる。

成分
・リグナン類：セサミン、エピセサミン、セサモール、セサモリノール
・ゴマペプチド
・脂肪油（ゴマ油）：パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレン酸、リノール酸　　　

　など
応用

ゴマ油製造原料として食用に、また薬用には軟膏などの外用薬の基剤として用いられる。　

　
近年、セサミンやセサミノールなどの成分には強い抗酸化作用があり活性酸素による弊害を抑え、老化や動脈硬化の予防、血流改善効果が期待されている。また抗高血圧作用も注目されサプリメント等に広く利用さている。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・最新生薬学　刈米達夫著　　（広川書店）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・ヤマケイポケットガイド　ハーブ　亀田竜吉（山と渓谷社）
　　・食材図典　（小学館）
　　・食材事典　原田孝子監修　（学研）
　　・花と樹の事典　木村陽一郎　監修　　（柏書房）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）

ゴマ（胡麻）

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