セイヨウニンジンボク（西洋人参木）

商品写真
上・中・下：中之島　中央公会堂　セイヨウニンジンボクの花　　　　

セイヨウニンジンボク（西洋人参木）Vitex agnus-castus　Linne
真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞キク類Asterids＞シソ群Lamiids
　　　シソ目Lamiales
　　　　　シソ科 Lamiaceae　 ハマゴウ属 Vitex


英名：チェストツリー

利用部分　 ：果実
利用　　　 ：民間薬、香辛料
名前の由来 ：南ヨーロッパ原産で、手のひら状に広がる葉がチョウセンニンジンの葉に似ている
　　　　　　ことから。またニンジンと異なり木本植物であることから。

中国原産の樹木ニンジンボク（人参木）の近縁種で、地中海地方が原産の落葉性の潅木。５〜７枚の掌状複葉からなり、チョウセンニンジンやトチバニンジンの葉に似る。梅雨時期から夏にかけ、薄紫の花が穂状の約２０ｃｍの円錐花序に集まって咲く。雄しべが花冠から突き出ている。
花には芳香があり、葉にも香りがある。樹高は３ｍ程になり開花時のさわやかな薄紫の花は、ひときわ目立つ。

花後に出来る黒い果実を乾燥したものは、コショウのような風味があることからコショウの代用としても利用されている。


古くから民間療法として、月経不順や生理痛などの婦人病になどに用いられてきた。
近年、成分に性ホルモンの分泌に関与する作用が指摘されていて、現在では、健康食品やハーブティーにも利用されている。

中国原産のニンジンボクの黒く熟した果実は、生薬名ホケイシ（ 牡荊子）と称し漢方では風邪薬に使われる。

セイヨウニンジンボクも同様　風邪薬、又利尿薬として利用される。

成分

　・葉にピネン、シネオール
　・果実に脂肪酸、イリドイド配糖体、フラボノイド、アルカロイド


参考文献
　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）


(コメント）
これ迄、植物を系統的に分類する方法ではシダ植物と種子植物、裸子植物と被子植物、単子葉植物と双子葉植物というような方法が親しまれてきたが、近年、ＤＮＡ配列に基づく系統関係から、従来とは異なる配列がとられるようになった。
ＡＰＧによる大分類で、１９９８年に最初の系統的分類ＡＰＧ�気�発表されてから改定が加えられ、現在は２００９年のＡＰＧ�靴�発表されるに至っている。
その結果、従来クマツヅラ科に属していたニンジンボク、セイトウニンジンボク、タイワンニンジンボク、ハマゴウなどのハマゴウ属はシソ科に移った。

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