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ハリブキ(針蕗)

商品写真
Photo:塩見岳 三伏峠小屋付近の針葉樹林帯。
白い花はサラシナショウマ         

ハリブキ(針蕗)Oplopanax japonicus  Nakai 
真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>キク類Asterids
>キキョウ群Campanulids
   セリ目Apiales
     ウコギ科 Araliaceae ハリブキ属  Oplopanax

利用部分  :根
利用    :民間薬
名前の由来 :全体に針状の刺があり、葉が蕗に似て大きいことに由来。
      (但し形は5〜9裂の掌状葉で、丸いフキの葉には似ていない。)

北海道西南部、本州、四国の亜高山地帯の針葉樹林内のやや薄暗い場所に生える高さ1m以下の落葉低木。棘のある植物は珍しくはないが、茎は無論、葉にいたるすべての部分が細長い鋭い棘で覆われている。
草のようにも見えるが、実際は1mくらいの低木で幹は殆ど枝分かれしない。
大きさは30cm位の掌状葉の先端は5〜9裂する。この葉にも棘が密集して生えている。
6〜7月にかけて茎の先に円錐花序をつけ、緑白色の目立たない小さな花を多数つける。秋には実になり、赤く熟し遠目にも目だって美しい。


植物全体に揮発性の油、セスキテルペンアルコールのオプロパノン、セスキテルペンのオプロジオールなどの香りの強い成分を含有。特有の香りがする。解熱、鎮咳の民間薬に用いられる。


―塩見岳―
静岡県南アルプスのほぼ中央に位置する。標高3047m、日本百名山に1つに数えられる名山。
JR飯田線伊那大島駅からバスが出ている。雄大な山で登山から下山まで3日間はかかる。それだけに手つかずの自然が多く残り豊かな植生が楽しめる。三伏峠小屋までは、モミやシラビソの樹林がうっそうと茂る樹林体が続き、林床には、亜高山のさまざまな花が彩りを添えてくれる。三伏峠小屋で1泊する。頂上へはさらに厳しい山道が5時間ほどつづく。

参考文献
   ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
   ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
   ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修  (柏書房)
   ・山渓カラー名鑑 日本の樹木 (山と渓谷社)
   ・植物分類表大場秀章 編著 (アボック社)

 


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