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オヒルギ（雄漂木、雄蛭木）

商品写真
上：沖縄東村 自生地　
中・中・下：京都府立植物園　オヒルギ花と蕾　　　　　　　　　　　　　　

オヒルギ（雄蛭木、雄漂木）Bruguiera gymnorhiza　Lamk
　　　　真正双子葉類Eudicots ＞中核真正双子葉類Core Eudicots ＞マメ群Fabids
　　　　　　　キントラノオ目Malpighiales
　　　　　　　　　 ヒルギ科Rhizophoraceae　オヒルギ属Bruguiera
　　
別名：アカバナヒルギ（赤花蛭木、赤花漂木）

利用部分 　：樹皮
利用　　 　：魚網の防腐的染料
名前の由来 ：漂木の意味で、果実が漂着して生育するからと言われる。
　　　　　　また幼根の形がヒルに似るので蛭木（ひるぎ）とする説もある。
　　　　　　オヒルギは種子の形が大きいことにより、メヒルギは種子が小さいことに由来する。

熱帯から亜熱帯の浅い泥地、湿地に多く生育する高さ８〜２５ｍになる喬木、潅木。ヒルギ科は世界に１６属１２０種。大部分はアジア、アフリカの熱帯に分布する
日本には、オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギの３種がある。

マングローブを形成する重要な役割をはたす樹種のひとつ。支柱根や地下根から呼吸根を出すなど根のつくりに特徴がある。オヒルギの葉は厚く、長楕円形、先はとがり普通十字形に対生する。
花は５〜６月　直径約３ｃｍの花が下向きに付く。花弁は淡黄白色。ガク筒の中で咲くのであまり目立たない。
一方８〜１２深裂する赤いガク筒は花が咲いているようで良く目立つ。


花の後、長さ３ｃｍ実がつく、種子は樹上で発芽し発根、果皮を破り１５〜２０ｃｍ以上の太く長い幼根を出し落下し泥に突き刺ささり定着し成長する。多くは潮に流され、適当な場所に漂着して生育しマングローブを形成する。多くの生物の生態系に役立っている。


マングローブを紅樹林、樹皮を紅樹皮、タンガラ（丹柄）といいタンニンを２０〜２５％と多く含んでいる。樹皮を水性エキスにしたものはをカッチ（cutch）といい、タンニン含有量はさらに５５〜６５％と高くなりタンニン原料とする。
タンニン染料として特に魚網などの防腐的染料にする。薬用にはしない。材は赤色で硬く南方では建築材，薪炭用、パルプ材になる。

 
紅樹林の名の由来

マングローブに生える樹皮がマレー語でタンガルの名で、昔から染料として日本に入ってきていた。タンガルがタンガラ（丹柄）になり、タンガラ（丹柄）の丹は赤いという意味からマングローブのことを紅樹林というようになった。

参考文献
　　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　　・山渓カラー名鑑　日本の樹木　（山と渓谷社）

　　　・日本の野生植物　木本�供�(平凡社)
　　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）


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