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パパイア(またはパパヤ)

商品写真
上:京都府立植物園 露地植えのパパイア
中・下:咲くやこの花館  花と実、下は未だ青い果実

パパイア(パパヤ) Carica papaya Linne 
真正双子葉類Eudicots >中核真正双子葉類Core Eudicots >バラ類Rosids>アオイ群Malvids
   アブラナ目Brassicales
     パパイア科 Caricaceae パパイア属Carica

 甘い香り、滑らかな舌触りのトロピカルフルーツ

利用部位:果実
利用  :食用(生食用、調理用)

パパヤとも呼ばれる熱帯アメリカ原産の果樹。16世紀初頭、スペインの探検隊によりパナマ、南アメリカの北西部で発見された。ヨーロッパへは1960年ごろアジアへは18世紀に伝来した。
果実に種が多く増殖しやすいことから急速に普及し熱帯各地で植栽され、いまや重要な果物のひとつになっている。パパイアの寿命は20〜30年。生育が早く高さ7〜10mになる。樹のように見えるが実際は草本性の喬木。葉は幹の先端に互生。深い切れ込みがありヤツデの葉に似る。葉の付け根に一年中乳白色の5弁の花を咲かせる。一般に雌雄異株。開花後3、4ヶ月後に成熟する。

乳管組織が発達していて未熟果実中にはタンパク分解酵素 パパインが大量に含まれているので、かってはパパイン、カルパインなどの医薬品原料に用いられたが、現在は医薬品原料には用いず、専ら食用にされる。またビタミンA、Cも多く含んでいるので、成熟果実は栄養価の高い美味しいトロピカルフル−ツとして好まれている。

料理に果肉を肉と一緒に煮込むと蛋白分解酵素の働きで肉が軟らかくなりおいしい。生肉の上に5cm角のパパイヤを30分間ほど載せておくと、肉が柔らかくなり包丁でたたく必要がなくなるほど、固い肉が柔らかい美味しい肉に変身する。サラダや炒め煮などにも利用できる。

主成分
  パパイン、カルパイン、ビタミンA、ビタミンC、βカロテン、葉酸、カリウム、
  カルシウム、マグネシウム
  など

主な効能
美容効果、貧血予防、高血圧予防、動脈硬化予防、風邪予防など

       パパイア奄美
       Photo:奄美大島 民家
       暖かい奄美大島では民家の庭や山野でパパイアが見られる。
       ヤツデのような葉は茎の先端部に集まって付く。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)川書店)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・山渓カラー名鑑 日本の樹木 (山と渓谷社)
  ・新食品成分表 2017年(東京法令出版株式会社)



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