サザンカ(山茶花)

商品写真
Photo:山辺の道 業平神社

サザンカ(山茶花) Camellia sasanqua Thunberg 
  真正双子葉類Eudicots >中核真正双子葉類Core Eudicots >キク亜綱 Asteridae
   ツツジ目Ericales   
     ツバキ科 Theaceae  ツバキ属 Camellia

  サザンカ油原料植物

利用部分  :種子
利用    :サザンカ油(ツバキ油の代用)
名前の由来 :ツバキの漢名"山茶花”に由来。山茶花が音意転換し茶山花サザンカになった。
      本来、サザンカの漢字名は”茶梅””山茶花”はツバキに当てられるが今日ではサザンカ
      を表す。
       属名Camelliaはヨーロッパにツバキを伝えたとされるGeorg.J.Camellusに因む。

四国から九州、沖縄など本邦の暖地に自生または植栽される常緑広葉樹。日本の固有種。
古くはツバキと厳密に区別されなかったと見られ、古い文献にサザンカの名は登場しない。
ツバキとともに観賞用に早くから植栽され、花の少ない冬期に咲く花木として庭木、生垣に重用される。
葉はツバキより小ぶりで薄く光沢があり、縁には細かい鋸歯(ギザギザ)がある。10〜12月にかけて花が咲くと細長い花弁は平開し、花弁はツバキのように合着していないのでバラバラと散る。多数の雄しべの花糸もツバキのように筒にならず広がっている。
果実は球形でツバキより小さい。熟すると3〜4裂し、中に3〜8個の種子が入っている。
この種子から淡黄色を帯びた油、サザンカ油が採れる。サザンカの種子は従来「小ツバキ」と俗称されツバキ油に混用される。成分ともツバキと殆ど同一なので実用上差し支えないそうだ。不乾性のため、粘着性を生じず、酸化により酸化物を生じないので、髪油、刀剣油として賞用される。


主な成分
オレイン酸、ステアリン酸などの不飽和脂肪酸 種子中にカメリアサポニンを含有する。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・日本の樹木 (山と渓谷社)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
  ・花と樹の事典 木村陽二郎(柏書房)

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