ウスベニアオイ（薄紅葵）

名前から探す	ア行	カ行	サ行	タ行	ナ行	ハ行	マ行	ヤ行	ラ行	ワ行
用途から探す	漢方薬	製薬基源植物	日本薬局方生薬	民間薬・薬用	ﾊｰﾌﾞ･ｻﾌﾟﾘﾒﾝﾄ	香料・香辛料	食用と嗜好品	染色・繊維	油脂	鑑賞用・その他

上：とっとり花回廊　ウスベニアオイ　
下：大阪薬科大学　薬用植物園　ゼニアオイ

ウスベニアオイ（薄紅葵）Malva sylvestris　Linne
　　真正双子葉類Eudicots ＞中核真正双子葉類Core Eudicots ＞バラ類Rosids＞アオイ群Malvids
　　　アオイ目Malvales　　　　　
　　　　アオイ科 Malvaceae　　ゼニアオイ属 Malva。
　　　
別名：マロウ(mallow)、コモンマロウ（common mallow）、ブルーマロウ (blue mallow)とも

利用部位：①花　②葉、根
利用　　：①ハーブティ　②料理、薬用　

ヨーロッパ南部原産。ヨーロッパ、アメリカなどでよく観賞用に栽培される。古代ギリシャの時代から花や葉、茎はサラダとして利用されてきた。こぼれ種でどんどん増え野生化しやすい。
本邦にもこの近縁種にゼニアオイ（銭葵）がありによく観賞用に植えられている。
５月頃から咲く花は淡赤紫、濃い青いすじが入っているのが特徴。花は１日花。ハーブティとして利用される。

お湯を注ぐと花の色素アントシアニンの青いお茶に、ついでレモンを浮かべると青から、ピンクのバラ色に変化するお茶として名高い。｢夜明けのティー｣と呼ばれ鎮静、消炎の効果がある。また便通を整え美白効果もあるので好まれている。味と色の変化、又効果面からも楽しめるお茶となっている。葉をマロウリーフといい粘液質、タンニンを含んでいてヨーロッパ、アメリカなどでは粘滑薬にする。
サラダやハーブティに、葉と根は茹でて、野菜としても利用できる。１日花のため、花は朝の咲き始めに摘み、乾燥させて保存して置くと好みの時に用いることが出来る。

近縁種
　ゼニアオイ（銭葵）Malva sylvestris Linne.var mauritiana Mill

Photo：大阪薬科大学　薬用植物園

ヨーロッパ原産。日本へは江戸元禄期以前には渡来していた。観賞用に植えられた。現在は各地で野生化したのか、人家近くの道端などでよく見かける。
花弁は５枚、淡赤紫で濃い青紫の筋が目立つ。
母種がマロウの名でハーブとして汎用されるウスベニアオイ。両者は良く似ていて、区別がつきがたいがウスベニアオイの花の色は紅紫が多い。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・ヤマケイポケットガイド　ハーブ　亀田竜吉（山と渓谷社）
　　・暮らしに役立つハーブ手帳　小黒　晃　監修　（株式会社　エフジー武蔵）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）

ウスベニアオイ（薄紅葵）

科目別の一覧