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ニシキギ(錦木)

商品写真
上:伊賀上野藩校「崇廣堂」 錦木の紅葉
中・下:西宮市北山緑化植物園 新緑と花、淡緑色の実

ニシキギ(錦木)Euonymus alatus Siebold  
 真正双子葉類Eudicots >中核真正双子葉類Core Eudicots >バラ類Rosids>マメ群Fabids
   ニシキギ目Celastraceae
    ニシキギ科 Celastraceae ニシキギ属 Euonymus

生薬名  :エイボウ(衛矛)
利用部分 :小枝の翼
利用   :民間薬
名前の由来:見事な紅葉を錦に例えたことによる

秋の紅葉が見事なことから、ニシキギ(錦木)の名で呼ばれ、庭木や生垣に利用される落葉性の低木。同じ仲間にマサキやマユミなどがある。
初夏に、葉脇より淡緑色の直径6〜7mm程の小さな花を多数咲かせる。花弁は4枚、雄しべも4本、雌しべは1本。花の時期はあまり目立たないが、秋、実る果実は楕円形で最初、緑色。秋になると次第に赤くなる、熟すと果皮が割れて、中から赤い仮種皮に覆われた小さい種子が露出し枝からぶら下がり風情がある。これを鳥が摂食し、仮種皮を消化吸収したあと、種子を糞として排泄する。種子散布が行われる。

ニシキギの特異的なのはコルク質のヨク(翼)が小枝の稜の上に発達し付くことだ。若枝には発達しない。
落葉後にはこのコルク質のヨク(翼)が際立つのですぐニシキギだと分かる。このコルク質は手で簡単にもぎ取れる。生薬でエイボウ(衛矛)と呼ぶ。
これを黒焼きにしたものは棘抜きに用いられる。黒焼きをご飯粒でよく練り和紙に延ばし、棘の刺さったところに貼っておくと良い。
また、釣り花状に付く実を搗き砕き食用油で練り、頭髪につけると頭シラミを殺す効きめがあるという。今の衛生環境の良い現代では応用されることはないだろうが・・・このような使われ方にニシキギが応用されないことが願われる


参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修  (柏書房)
  ・山渓カラー名鑑 日本の樹木 (山と渓谷社)
  ・日本の薬草全書 中山草司 啓明書房
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)










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