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ウルシ科
ハゼノキ (櫨の木、黄櫨の木)
上:小石川植物園 ハゼの花
中・下:久留米市 柳沢曽根のハゼの紅葉と実
ハゼノキ (櫨の木、黄櫨の木)
Rhus succedanea
Linnne
真正双子葉類
Eudicots
>中核真正双子葉類
Core Eudicots
>バラ類
Rosids
>アオイ群
Malvids
ムクロジ目
Sapindales
ウルシ科
Anacardiaceae
ヌルデ属
Rhus
別名:ハゼ(櫨)、リュウキュウハゼ(琉球櫨)、ロウノキ(蝋の木)
木蝋 和ロウソクの原料 ジャパン・ワックスとも
利用部分
:果皮・果実
利用
:蝋の採取
名前の由来
:日本の暖地の山野に自生する同属のヤマハゼの事を古くはハニシといった。
鮮やかな紅葉を埴輪の土の色に重ね、埴輪を作る工人埴師(はにし)にちなみハニシ
からハジそしてハゼになったという説。
(本来、ハゼは古来ウルシ科のヤマウルシの事を指したともいわれる。)
本邦では北海道以西の暖地や沖縄にいたるまで、又、台湾や中国はじめ、東南アジアにも広く分布する。高さが10m位にもなる落葉喬木。葉は大振りの奇数羽状複葉。秋、真っ赤に紅葉するハゼノキは美しい。
果皮からロウを採取するため、栽培された。わが国には
ヤマハゼ(山櫨Phus sylvestic Sibold et Zuccarin)
が暖地の山地に自生するが沖縄から渡来したハゼノキ(琉球ハゼともいう)の方が枝も大きく茂り、果実も大きくロウ採取原料としては優れるため、もっぱら
ハゼノキ
の方が栽培される。
江戸時代、西日本、特に九州地区の各藩は殖産振興にハゼの栽培に力を入れ、田畑の縁、道路脇にハゼを植樹しロウソクの蝋の原料とした。ロウソクは菜種油と共に夜の灯火として必需品であったため各藩の貴重な財源であった。しかし明治以降、近代化によりロウの需要も減り、ハゼの栽培は衰退していき、次第に見られなくなってしまった。
当時の面影を伝えるのに
久留米 柳坂曽根の櫨並木
がある。道100選にも選ばれている。今から約250年前、灯明用のロウの原料として久留米藩が植樹したもの。約200本ものハゼの並木が1km以上も続いており、紅葉の頃は美しい光景が広がる。県の天然記念物にも指定されている。老木のハゼノキに房状にハゼの実がなる。紅葉が終わり、葉が落ちた後、実の採取が始まる。
紅葉は美しいがウルシの仲間なので、果実や樹液でかぶれる可能性がある。採取にはゴーグル、ゴム手袋などそれなりの装備が必要で、素手などで触らないほうが良い。
久留米出身の画家、青木繁は
”我が国は 筑紫の国や 白日別け(しらひわけ) 母います国 櫨多き国”
と当時の盛んなる様子を詠っている。
果実にパルミチン酸のグリセリッドを主とする良質のロウを含んでいる。ハゼノキの果皮を蒸して圧搾して得たロウをモクロウ(木蝋)といい、和ローソク原料、医薬品の軟膏・硬軟、坐薬基剤、ポマード、チック、クリーム、口紅などの化粧品原料、木具、皮革の艶出しなど幅広い用途がある
主な成分
パルミチン酸84%、油酸14%、二塩基酸2%など
和ローソクの原料になるモクロウ
Photo:愛媛県内子の和ロウソク店、店頭
和ソーソクの製造で栄えた内子の木蝋資料館では、ハゼノキの実から木蝋生産の様子が展示
されている。モクロウを溶かし和ロウソクに仕立てる工程が実演、販売されている。
久留米は夭折した洋画家、青木 繁の故郷
左下Photoは久留米 柳坂 曽根の櫨並木
道の両側にハゼノキを植えている。道は兜山 耳納山ヘと続く。
兜山は青木 繁の遺言の山、ケシケシ山。この山に青木 繁は葬られた。
この櫨並木は青木繁も通ったかも・・・の道。
青木 繁の代表作、わだつみのいろこの宮のモニュメント
Photo:宮崎県 青島の海岸に建てられている青木 繁の"わだつみのいろこの宮”のモニュメント
青島には”海幸彦、山幸彦の伝説”の山幸彦(彦火火出見命)を祭る青島神社がある。兄の釣り針を借りて、釣り針を無くした山幸彦が釣り針を取り戻し、いろこの宮から帰ってきて居を定めたところが、ここ青島とされている。
”わだつみのいろこの宮”は古事記に登場するこれらの一場面を画題にしたもので、ご祭神、山幸彦(彦火火出見命)との縁で青島の海岸に建てられている。
青木 繁の友人、坂本 繁二郎の旧アトリエ
Photo:坂本 繁二郎の 旧アトリエ
坂本 繁二郎は青木 繁の朋友、ともに久留米出身の洋画家。友人、青木 繁の画業を世に紹介する
のに努めた。今は石橋美術館の敷地に移築されている。やはりハゼノキの木が植えられていた。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
・最新生薬学 刈米達夫著 (広川書店)
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
・花と樹の事典 木村陽一郎 監修 (柏書房)
・山渓カラー名鑑 日本の樹木 (山と渓谷社)
・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
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アオイ科
ジンチョウゲ科
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ミカン科
ミズキ科
アジサイ科
ツバキ科
カキノキ科
サクラソウ科
マタタビ科
リョウブ科
ツツジ科
トチュウ科
アオキ科
ムラサキ科
アカネ科
リンドウ科
キョウチクトウ科
ナス科
ヒルガオ科
モクセイ科
イワタバコ科
キツネノマゴ科
ゴマ科
クマツヅラ科
ノウゼンカズラ科
シソ科
ハマウツボ科
オオバコ科
ハナイカダ科
モチノキ科
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ウルシ科 Anacardiaceae ヌルデ属 Rhus
別名:ハゼ(櫨)、リュウキュウハゼ(琉球櫨)、ロウノキ(蝋の木)
木蝋 和ロウソクの原料 ジャパン・ワックスとも
利用部分 :果皮・果実
利用 :蝋の採取
名前の由来 :日本の暖地の山野に自生する同属のヤマハゼの事を古くはハニシといった。
鮮やかな紅葉を埴輪の土の色に重ね、埴輪を作る工人埴師(はにし)にちなみハニシ
からハジそしてハゼになったという説。
(本来、ハゼは古来ウルシ科のヤマウルシの事を指したともいわれる。)
本邦では北海道以西の暖地や沖縄にいたるまで、又、台湾や中国はじめ、東南アジアにも広く分布する。高さが10m位にもなる落葉喬木。葉は大振りの奇数羽状複葉。秋、真っ赤に紅葉するハゼノキは美しい。
果皮からロウを採取するため、栽培された。わが国にはヤマハゼ(山櫨Phus sylvestic Sibold et Zuccarin)が暖地の山地に自生するが沖縄から渡来したハゼノキ(琉球ハゼともいう)の方が枝も大きく茂り、果実も大きくロウ採取原料としては優れるため、もっぱらハゼノキの方が栽培される。
江戸時代、西日本、特に九州地区の各藩は殖産振興にハゼの栽培に力を入れ、田畑の縁、道路脇にハゼを植樹しロウソクの蝋の原料とした。ロウソクは菜種油と共に夜の灯火として必需品であったため各藩の貴重な財源であった。しかし明治以降、近代化によりロウの需要も減り、ハゼの栽培は衰退していき、次第に見られなくなってしまった。
当時の面影を伝えるのに久留米 柳坂曽根の櫨並木がある。道100選にも選ばれている。今から約250年前、灯明用のロウの原料として久留米藩が植樹したもの。約200本ものハゼの並木が1km以上も続いており、紅葉の頃は美しい光景が広がる。県の天然記念物にも指定されている。老木のハゼノキに房状にハゼの実がなる。紅葉が終わり、葉が落ちた後、実の採取が始まる。
紅葉は美しいがウルシの仲間なので、果実や樹液でかぶれる可能性がある。採取にはゴーグル、ゴム手袋などそれなりの装備が必要で、素手などで触らないほうが良い。
久留米出身の画家、青木繁は”我が国は 筑紫の国や 白日別け(しらひわけ) 母います国 櫨多き国”と当時の盛んなる様子を詠っている。
果実にパルミチン酸のグリセリッドを主とする良質のロウを含んでいる。ハゼノキの果皮を蒸して圧搾して得たロウをモクロウ(木蝋)といい、和ローソク原料、医薬品の軟膏・硬軟、坐薬基剤、ポマード、チック、クリーム、口紅などの化粧品原料、木具、皮革の艶出しなど幅広い用途がある
主な成分
パルミチン酸84%、油酸14%、二塩基酸2%など
和ローソクの原料になるモクロウ
Photo:愛媛県内子の和ロウソク店、店頭
和ソーソクの製造で栄えた内子の木蝋資料館では、ハゼノキの実から木蝋生産の様子が展示
されている。モクロウを溶かし和ロウソクに仕立てる工程が実演、販売されている。
久留米は夭折した洋画家、青木 繁の故郷
左下Photoは久留米 柳坂 曽根の櫨並木
道の両側にハゼノキを植えている。道は兜山 耳納山ヘと続く。
兜山は青木 繁の遺言の山、ケシケシ山。この山に青木 繁は葬られた。
この櫨並木は青木繁も通ったかも・・・の道。
青木 繁の代表作、わだつみのいろこの宮のモニュメント
Photo:宮崎県 青島の海岸に建てられている青木 繁の"わだつみのいろこの宮”のモニュメント
青島には”海幸彦、山幸彦の伝説”の山幸彦(彦火火出見命)を祭る青島神社がある。兄の釣り針を借りて、釣り針を無くした山幸彦が釣り針を取り戻し、いろこの宮から帰ってきて居を定めたところが、ここ青島とされている。
”わだつみのいろこの宮”は古事記に登場するこれらの一場面を画題にしたもので、ご祭神、山幸彦(彦火火出見命)との縁で青島の海岸に建てられている。
青木 繁の友人、坂本 繁二郎の旧アトリエ
Photo:坂本 繁二郎の 旧アトリエ
坂本 繁二郎は青木 繁の朋友、ともに久留米出身の洋画家。友人、青木 繁の画業を世に紹介する
のに努めた。今は石橋美術館の敷地に移築されている。やはりハゼノキの木が植えられていた。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
・最新生薬学 刈米達夫著 (広川書店)
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
・花と樹の事典 木村陽一郎 監修 (柏書房)
・山渓カラー名鑑 日本の樹木 (山と渓谷社)
・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)