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ユズリハ(譲葉)

商品写真
上:安曇野 アートヒルズミュージアム ユズリハの実
下:鳥取 大山寺 実は黒く熟す

ユズリハ(譲葉)Daphniphyllu macropodum Miquel 
   真正双子葉類 Eudicots >中核真正双子葉類 Core Eudicotsユキノシタ目 Saxifragales 
     ユズリハ科 Daphniphyllaceae ユズリハ属 Daphniphyllum

正月飾りの縁起物

利用   :正月飾り
名前の由来:春、新芽が出ると旧葉が落ちる。新旧の交代が明瞭なことからユズリハの名がある

本州中南部、四国、九州、琉球列島など本邦の比較的暖かい山地に自生する。葉は長楕円形で滑らか、裏面は白い。葉柄は長く赤色を帯びる。
春、若葉が生じてから古葉が落ち、新旧の葉の交代が際立つことから譲葉(ゆずりは)とよばれた。正月飾りの縁起物として用いるのもその特徴による。父子相譲して継承する意味をもたせ、葉を2枚八の字に添え新年や祝事の飾り物として用いる。庭木としても広く植栽されている。
雌雄異株で、雄花は花弁が無く、初夏に薄黄色の葯だけを葉脇に多数付けて花序を形成する。
雌株は、花後、房状に青緑色の球形の小さな実をぶらさげ、秋に黒熟し表面が粉をふいたように白くなる。
全体にクマリン系アルカロイドのダフニマクリン(daphnimac ine)ダフニフィリン、ユズリミンをはじめとして多くの有毒のアルカロイドを含む。めでたい縁起木ではあるが有毒植物になるので取り扱いには要注意。

民間療法では樹皮と葉を煎じた液を洗浄液として家畜の駆虫や寄生性の皮膚病に用いる。

ユズリハの花
Photo:鳥取 大山寺 ユズリハの雌花

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修  (柏書房)
  ・山渓カラー名鑑 日本の樹木 (山と渓谷社)













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