セネガ（senega）　

商品写真
Photo：武田薬品　京都薬用植物園

セネガ（senega）　Polygala senega　Linne　　
　　　真正双子葉類Eudicots ＞中核真正双子葉類Core Eudicots ＞マメ群Fabids マメ目Fabales
　　　　　　ヒメハギ科 Polygalaceae　ヒメハギ属 Polygala
　　
　　英名：senega、snake　root

去痰薬　セネガシロップの原料植物

生薬名　　：セネガ
利用部分　：根
利用　　　：日本薬局方生薬、　去痰薬　セネガシロップの原料生薬
名前の由来：北アメリカの原住民インディアンの一種族セネカ族がガラガラヘビにかまれた際の
　　　　　　救急薬として使用したことに由来する。

カナダ南部からアメリカの南ダゴタ州に至る地域に分布している。主として川や湖岸の草地、林中で岩石や砂地の多い土地を好んで生育している。
高さ２０〜３０ｃｍの多年草。根は木質。短い根茎部より直立した茎を叢生する。初夏、穂状の花序を茎の先や脇から出し白色蝶形の小さな花を咲かせる。根は古くからアメリカインディアンの間で民間薬として用いられてきた。セネカ族はガラガラヘビの咬傷の応急処置に用いていたが、オジブワス族はこの根を煎じて咳や風邪に、葉の浸剤はのどの痛みに、ポタワトミス族、メスクワキス族は心臓病に用いるなどしたと伝えられている。

１７３５年バージニア州のスコットランド人医師ジョン・テネントが気管支炎の治療薬としてセネガを医学論文で紹介して以来、去痰・鎮咳薬・利尿薬として広く用いられるようになった。
現在でもその根は去痰・鎮咳薬・利尿薬として様々な国の薬局方に収載されている。わが国も１８８６年の第１版日本薬局方から収載され現在に至っている
セネガの根は２年目の秋収穫するか、生育がよければ１年目の秋に収穫できる。
収穫した根は水洗いし陽干しにする。日本へは南方に自生するヒロハセネガが渡来し、北海道や兵庫県、岩手県で生薬生産用に栽培されている。

成分
　　・サポニン配糖体（プレセネギニンをゲニンとするセネギン�供↓掘↓検�
　　・脂肪油
　　・精油(主成分：サリチル酸メチル)、ブドウ糖、ショ糖

利用
去痰薬として配合剤（鎮咳薬去薬)の原料にする。セネガシロップの原料にする。漢方処方はない。セネガシロップは医療用では急性気管支炎、感冒・上気道炎記疾患に伴う喀痰喀出困難に用いる。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・第15改正　日本薬局方解説書　（広川書店）
　　・最新生薬学　刈米達夫著　　（広川書店）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・生薬単　原島広至著　　　　（株式会社エヌ・ティ・エス）
　　・原色和漢薬図鑑　難波恒雄　著　（保育社）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）
　　　　


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