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ノイバラ (野茨)

商品写真
上・中:中之島バラ園 
下:木曽路 馬籠宿 ノイバラの赤い実

ノイバラ (野茨)Rosa multiflora Thunberg 
  真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots>バラ類Rosids>マメ群Fabids
    バラ目Rosales
      バラ科 Rosaceae バラ属 Rosa

 純白の香り高いノイバラ
 
生薬名  :エイジツ(営実)
利用部分 :果実
利用   :日本薬局方生薬
名前の由来:野山に自生している、イバラ(刺のある植物の意味)、野のイバラということから。
      生薬名「エイジツ(営実)」は熟した実の色を営星(昔、中国で火星のことをいっ
      た)に例えた。

日本各地の日のよくあたる山野や河川岸に多く自生する野生のバラ。高さが2m位になるつる性の落葉低木。葉は互生し、奇数羽状複葉で小葉は卵形〜長楕円形。縁に浅い鋸歯(ギザギザ)がある。初夏5〜6月ごろ、香り高い純白の清楚な花を咲かせる。
バラの野生種で、バラの園芸品種に房咲き性やつる性をもたらした原種で園芸品種の交配や改良種をつくり出すのに、多く利用されている。またバラの接木のための台木にもされたりする。日本にある原種のバラとしてはノイバラ、テリハノイバラ、サンショウバラ、タカネイバラ、サクライバラ、イザヨイバラ、ハマナスが挙げられる。

ノイバラは秋、枝の先端の小さな赤い実は山野を彩る。渋く風情ある雅趣に富んだ実は、フラボノイド配糖体(ムルチフロリン等)を含み強い下剤として、主に緩下薬の配合剤原料として薬用に用いられる
成分
  ・フラボン配糖体:ムルチフロリンA,B、クエルシトリン、アルゼリン
  ・その他、紅色素カロチノイド:リコピンほか
利用
 強い下剤として、主に緩下薬の配合剤原料として薬用に用いられる。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・第15改正 日本薬局方解説書 (広川書店)
  ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・生薬単 原島広至著    (株式会社エヌ・ティ・エス)
  ・万葉の植物 松田 修著 (保育社)
  ・ヤマケイポケットガイド ハーブ 亀田竜吉(山と渓谷社)
  ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修  (柏書房)
  ・山渓カラー名鑑 日本の樹木 (山と渓谷社)
  ・植物分類表  大場秀章 編著 (アボック社)

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