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ナデシコ／カワラナデシコ（河原撫子）

商品写真
上：美ケ原　白い花はノコギリソウ
中：伊吹山お花畑
下：京都府立植物園

ナデシコ／カワラナデシコ（河原撫子）Dianthus superbus L. var. longicalycinus　Maxim　
　　真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots
　　　ナデシコ目Caryophyllales　　　　　
　　　　　ナデシコ科 Caryophyllaceae 　ナデシコ属 Dianthus

　別名：ナデシコ、ヤマトナデシコとも

秋の七草の１つ

生薬名　　：�．�バク（瞿麦)　�▲�バクシ（瞿麦子）
薬用部位　：�〜漢陝´⊆鏤�
利用　　　：�ヾ訴�処方薬　�´¬唄嵬�
名前の由来：可愛い我が子を撫（な）でるように、可愛いらしく可憐な花であるところからの名。
　　　　　　学名のディアントゥスDianthusは、ギリシャ神話の神ゼウスDiouの花 Dianthusの
　　　　　　意味。花の美しさを称えたもの。

かつては日本の山野に普通に見られた。万葉集の山上憶良の「秋の七草」のひとつに挙げられ親しまれてきた。
日当たりのよい河原に多く自生することからカワラナデシコ、また単にナデシコともいう。
またヤマトナデシコの名もあるが、中国産のナデシコに対して日本産のナデシコという意味。花弁の上部が細かくきれこんで美しい。「撫でし子」と語意が通じることから、しばしば子どもや女性にたとえられる。日本女性の美称「大和撫子」にも用いられる。

ナデシコ属は古くから園芸品種として栽培され、また種間交雑による園芸種が多く作られている。ちなみにカーネーションもこの科。

カワラナデシコを８〜９月の開花期に全草を抜き取り乾燥させたものを、生薬ではクバク（瞿麦）という。また、果実を熟した頃に採取して風通しのよい日陰で干し、よく乾燥したら静かに手もみをして、黒い種子だけ集め、１〜２日間、日干しにして十分乾燥させる。これを生薬で、クバクシ（瞿麦子）という。日本産のクバクシ（瞿麦子）はカワラナデシコの種子を、中国産のクバクシ（瞿麦子）はカラナデシコを当てる。成分はサポニンが主成分。他の成分は未詳だが、漢方では消炎、利尿、通経剤にする。妊婦は禁忌。
　　
漢方処方例
　　・瞿麦湯　　（くばくとう）
　　・栝楼瞿麦丸（かろくばくがん）

ー万葉集の山上憶良の「秋の七草」の歌ー
　　　「秋の野に　咲きたる花を指折り　かき数ふれば七種の花」
　　　「萩が花　尾花　葛花　なでしこの花　女郎花　また藤袴　朝顔の花」
　　　　　　朝顔は今日では、桔梗であろうといわれている

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　・山渓名前図鑑　野草の名前　夏　高橋勝雄著　（山と渓谷社）
　　・万葉の植物　松田　修著　（保育社）
　　・山野草ハンドブック　伊沢一男（主婦の友社）　
　　・植物分類表　　大場秀章　編著　（アボック社）

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