サクラ／オオシマザクラ(大島桜）

商品写真
上・中：伊豆大島　オオシマザクラの花
下：伊豆大島　若葉は鮮やかな緑色、花は純白で大きい。

サクラ／オオシマザクラ(大島桜）Cerasus speciosa (Koidz.)Nakai
　　真正双子葉植物Eudicots＞中核真正双子葉植物Core Eudicots＞バラ類Rosids＞マメ群Fabids
　　　　バラ目Rosales
　　　　　　バラ科Rosaccae　サクラ属Cerasus　(←Prunus）

利用部分　：�〕奸扮�漬け）�⊆�皮　��材
利用　　　：�／�用（桜餅の葉)　�¬�用　�９�芸細工用、薪炭用
名前の由来：伊豆大島を初め伊豆諸島に自生するサクラからの名
　　　　　　野生種のサクラの一種、日本の固有種

大島を初め伊豆諸島が原産で房総半島や伊豆半島では古くから栽培され、海岸近くに半ば野生化している。
カスミザクラの海岸型でカスミザクラが母型とも考えられている。
花は大きく純白で３〜４月に掛けて５弁の花を咲かせる。日本の固有種のヤマザクラ同様、緑色の若葉が開き始めると同時に花が咲き始める。花には淡い香りがあり、葉も善い香りがする。

葉にはクマリン成分が含まれ、塩漬けにした葉は桜餅を包むのに使われる。葉をとるために栽培されたりもする。材は、他のサクラよりも軟らかく建築・器具材、楽器材や家具材に使用しれる。
成長が早く、別名タキギサクラの名があるように薪炭材に利用されてきた。
樹皮はヤマザクラ同様　桜皮エキスの原料に出来る。
桜皮エキスは製剤名　ブロチンの名で鎮咳、去痰薬として医療の場で使用されている。

大島桜の特徴は桜の品種改良でいろいろの里桜を生み出す母種に使われることである。ちなみに今日サクラで思い浮かぶのは、名所旧跡を初め公園や街路樹に植えられ日本の春を彩る、ソメイヨシノ（染井吉野）だろう。之はオオシマザクラとエドヒガンの交配種として江戸末期に江戸の染井で生まれた品種。その他園芸の里桜の中にはオオシマザクラを基にして出来た品種が多い
又、野生種の丈夫な性質を持つことから他のサクラの台木にも応用される。

―伊豆大島―
東京都に属し東京の南約120kmにあり、竹芝桟橋から定期船が出ている。伊豆諸島最大の島で周囲５２ｋｍ、車では約1時間で１周出来る。活動中の火山、三原山と野生のツバキの群生地として知られる。
伊豆大島は海底からの火山の噴出によりできた海洋島のため本土から隔離されているため、独自の進化を遂げた固有種や準固有種の植物が多くみられる。オオシマザクラもその中の1つに挙げられる。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）
　　・日本の樹木　（山と渓谷社）
　　・花と樹の事典　木村二郎（柏書房）
　　・伊豆大島の植物　大島自然愛好会編（大島町）
　
（コメント）
サクラ属は長く Prunusという属名で親しまれてきたが，APG�靴任魯汽�ラ属はCerasusという属名に、従来のPrunusはスモモ属を表す語に変った。したがって従来オオシマザクラの学名Prunus speciosa (Koidz.) NakaiはCerasus speciosa (Koidz.) Nakaiに変更なった。


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