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クワ科
マグワ(真桑)
上:高知県安芸 中岡慎太郎生家の庭 クワの実
下:信州 かって養蚕に利用のクワ畑
マグワ(真桑)
Morus alba
Linne
真正双子葉植物
Eudicots
>中核真正双子葉植物
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Rosids
>マメ群
Fabids
バラ目
Rosales
クワ科
Moraceae
クワ属
Morus
養蚕に必須。お蚕さんの飼料
生薬名
:
ソウハキヒ(桑白皮)
利用部位
:①根皮、枝 ②葉 ③果実
用途
:①日本薬局方生薬 漢方処方薬 ②民間薬 ③生食、果実酒
名前の由来
:カイコが「食う」葉、「食葉(くは)」から。
ソウハキヒ(桑白皮)はマグワの根からコルク層を取り除いた白い皮の意味。
養蚕に無くてはならないクワ。お蚕さんはクワの葉だけを食べて絹になる繭を作る。
神秘的な力がクワの葉にあるに違いない。中国、朝鮮が原産で広く栽培される低木。雌雄同株。葉は広い卵形、先端は丸いがとがっている。マグワの別名はカラヤマグワ。お蚕さんの餌用に畑に植えられ、養蚕が盛んだった頃は桑畑が多く作られていた。
日本薬局方収載のソウハキヒ(桑白皮)はマグワの根皮とされているが、その類似植物として国内の野生のクワ(ヤマグワ)もかつて当てられていた。養蚕にはヤマグワの葉も使われる。ちなみにMorus bombycisのbombycisはラテン語のbombyxボンビークス「カイコの」からきている
。
クワは中国が原産だが昔から、薬用として葉はソヨウ(桑葉)、根(皮をはいでもそのままでも)はソウハクヒ(桑白皮)、小枝はソウシ(桑枝)、果実はソウジン(桑甚)として全て使われる。
フラボノイド配糖体、イソクエルセチン等が含まれ、知覚マヒ、運動マヒの予防や治療に用いられるなど、かつては中風の予防薬として広く利用された。
桑葉は糖尿病に用いられ口渇、頭痛、痰、咳、目の充血に有効。茶葉として服用すると便秘、高血圧症の予防になる。
桑白皮は消炎、利尿、咳止め、呼吸困難に 肺気腫や肺水腫で胸に水がたまる胸水や腹水をとるのに用いられる。
クワの実は熟すると赤黒くなる。生で食べても美味しいが、実にはクエン酸、リンゴ酸などの有機酸とフルサンデミン、高い抗酸化作用で知られる色素・アントシアニンをはじめとする、ポリフェノールが多くふくまれていて、清酒や焼酎につけると鮮やかな色調の滋養強壮作用に富む薬用酒が作れる。
成分
・テルペノイド:αアミリン、βアミリン、ベツリン酸
・フラボノイド:モルシン、シクロモルシン、クワノンA~H、オキシジヒドロモルシン
(モルシノール)
・糖タンパク:モランA血糖降下作用
・糖:1-デオキシノジリマイシン(モラノリン)
αグルコシダーゼⅡ阻害活性があり血糖降下作用を示す。
新薬の糖尿病薬の分野ではαグルコシダーゼ阻害薬が有用な糖尿病薬として用いられる。
応用
ソウハキヒ(桑白皮)は主として漢方処方用薬として鎮咳去痰薬とみなされる処方に少量配合されたり、鎮咳去痰薬の配合薬の原料にもされる。
また利尿、血圧降下、血糖降下作用、解熱、鎮咳などの作用があることから、次の漢方処方などに配合される。
漢方処方例
・五虎湯(ごことう)
・清肺湯(せいはいとう)
・杏蘇散(きょうそさん) など
クワ茶
お茶代わり乾燥根皮を煎じてに飲む。動脈硬化、高血圧、糖尿病に、予防にもなる。
クワ酒
完熟果実を35度焼酎と氷砂糖をいれ密閉容器にいれ1ヶ月。冷暗所に保存
果実が入手できない場合、根皮を同様に漬け3ヶ月程冷暗所に保存。滋養強壮作用がある。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
・第15改正 日本薬局方解説書 (広川書店)
・最新生薬学 刈米達夫著 (広川書店)
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
・生薬単 原島広至著 (株式会社エヌ・ティ・エス)
・万葉の植物 松田 修著 (保育社)
・日本の野生植物 木本1 (平凡社)
・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)
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トウダイグサ科
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グミ科
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アオキ科
ムラサキ科
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モクセイ科
イワタバコ科
キツネノマゴ科
ゴマ科
クマツヅラ科
ノウゼンカズラ科
シソ科
ハマウツボ科
オオバコ科
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モチノキ科
ウコギ科
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バラ目Rosales
クワ科Moraceae クワ属 Morus
養蚕に必須。お蚕さんの飼料
生薬名 :ソウハキヒ(桑白皮)
利用部位 :①根皮、枝 ②葉 ③果実
用途 :①日本薬局方生薬 漢方処方薬 ②民間薬 ③生食、果実酒
名前の由来:カイコが「食う」葉、「食葉(くは)」から。
ソウハキヒ(桑白皮)はマグワの根からコルク層を取り除いた白い皮の意味。
養蚕に無くてはならないクワ。お蚕さんはクワの葉だけを食べて絹になる繭を作る。
神秘的な力がクワの葉にあるに違いない。中国、朝鮮が原産で広く栽培される低木。雌雄同株。葉は広い卵形、先端は丸いがとがっている。マグワの別名はカラヤマグワ。お蚕さんの餌用に畑に植えられ、養蚕が盛んだった頃は桑畑が多く作られていた。
日本薬局方収載のソウハキヒ(桑白皮)はマグワの根皮とされているが、その類似植物として国内の野生のクワ(ヤマグワ)もかつて当てられていた。養蚕にはヤマグワの葉も使われる。ちなみにMorus bombycisのbombycisはラテン語のbombyxボンビークス「カイコの」からきている。
クワは中国が原産だが昔から、薬用として葉はソヨウ(桑葉)、根(皮をはいでもそのままでも)はソウハクヒ(桑白皮)、小枝はソウシ(桑枝)、果実はソウジン(桑甚)として全て使われる。
フラボノイド配糖体、イソクエルセチン等が含まれ、知覚マヒ、運動マヒの予防や治療に用いられるなど、かつては中風の予防薬として広く利用された。
桑葉は糖尿病に用いられ口渇、頭痛、痰、咳、目の充血に有効。茶葉として服用すると便秘、高血圧症の予防になる。
桑白皮は消炎、利尿、咳止め、呼吸困難に 肺気腫や肺水腫で胸に水がたまる胸水や腹水をとるのに用いられる。
クワの実は熟すると赤黒くなる。生で食べても美味しいが、実にはクエン酸、リンゴ酸などの有機酸とフルサンデミン、高い抗酸化作用で知られる色素・アントシアニンをはじめとする、ポリフェノールが多くふくまれていて、清酒や焼酎につけると鮮やかな色調の滋養強壮作用に富む薬用酒が作れる。
成分
・テルペノイド:αアミリン、βアミリン、ベツリン酸
・フラボノイド:モルシン、シクロモルシン、クワノンA~H、オキシジヒドロモルシン
(モルシノール)
・糖タンパク:モランA血糖降下作用
・糖:1-デオキシノジリマイシン(モラノリン)
αグルコシダーゼⅡ阻害活性があり血糖降下作用を示す。
新薬の糖尿病薬の分野ではαグルコシダーゼ阻害薬が有用な糖尿病薬として用いられる。
応用
ソウハキヒ(桑白皮)は主として漢方処方用薬として鎮咳去痰薬とみなされる処方に少量配合されたり、鎮咳去痰薬の配合薬の原料にもされる。
また利尿、血圧降下、血糖降下作用、解熱、鎮咳などの作用があることから、次の漢方処方などに配合される。
漢方処方例
・五虎湯(ごことう)
・清肺湯(せいはいとう)
・杏蘇散(きょうそさん) など
クワ茶
お茶代わり乾燥根皮を煎じてに飲む。動脈硬化、高血圧、糖尿病に、予防にもなる。
クワ酒
完熟果実を35度焼酎と氷砂糖をいれ密閉容器にいれ1ヶ月。冷暗所に保存
果実が入手できない場合、根皮を同様に漬け3ヶ月程冷暗所に保存。滋養強壮作用がある。
参考文献
・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
・第15改正 日本薬局方解説書 (広川書店)
・最新生薬学 刈米達夫著 (広川書店)
・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
・生薬単 原島広至著 (株式会社エヌ・ティ・エス)
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