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クサノオウ

商品写真
上:国立博物館附属 自然教育園
下:東京薬科大学 薬用植物園

クサノオウ(瘡の王) Chelidonium majus L. var. asiaticum (Hara) Ohwi
  真正双子葉植物 Eudicots>基部真正双子葉植物 Basal Eudicots
   キンポウゲ目 Ranunculales
     ケシ科 Papaveraceae クサノオウ属 Chelidonium

別名:イボクサ(疣草)、タムシグサ(田虫草)、ヒゼングサ(皮癬草)


生薬名  :ハックツサイ(白屈菜)
利用部分 :全草、生葉の搾り汁
利用   :民間薬
名前の以来:皮膚病のくさ(瘡)湿疹を治す草の意味から。くさ(瘡)は皮膚病を総称する言葉。
      クサノオウ属 Chelidoniumは含まれるアルカロイド、ケリドニンからの名。

クサノオウ属はクサノオウとヤマブキソウの2種類のみ。4枚の花弁、多数の雄しべ、乳汁が出る点はケシ属に似るが、果実は細長く棒状、熟すると縦に割れる点が大きくケシ属と異なる。 日本全土の日当たりの良い場所や人家近くの草むらに自生する2年草。花は4弁、鮮やかな黄色をしている。茎は中空、葉は菊の葉のような切れ込みがあり、傷をつけたり、葉をちぎったりすると黄色い汁が出る。

アルカロイドのケリドニン、プロトピン、ケレリトニンを含み有毒である。
かってはこの毒性を応用し、皮膚病の薬として、いぼ、 湿疹(くさ)、いんきん、たむしなど全草を乾燥させて煎じ汁で患部を洗うなどに使用された。しかし”かぶれ”たり、皮膚の炎症を起こすこともあるので、取り扱いには要注意。
ケシ科の植物であることから、鎮痛、鎮痙用に利用された事もある。


参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・山渓名前図鑑 野草の名前 夏 高橋勝雄著 (山と渓谷社)
  ・山野草ハンドブック 伊沢一男(主婦の友社) 


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