ジンジャーリリー

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上：京都府立植物園　純白の花、下は中心部がオレンジ色のジンジャリリー　

ジンジャーリリー　Hedychium coronarium　Koenig
単子葉植物　Monocots ＞ツユクサ群　Commelinids
　　　ショウガ目Zingiberales
　　　　　　ショウガ科 Zingiberaceae　　シュクシャ属 Hedychium　　
　
別名：シュクシャ(縮砂）ハナシュクシ(花縮砂）

利用部分　：①花　②根茎
利用　　　：①香水、観賞用、ポプリ　②香料、薬用
名前の由来：属名　ヘディキウムHedychiumは　甘い雪の意味。
　　　　　　純白の大きな花、甘い香りに由来する。

純白の大きな花弁は外側の雄しべが変化したもので、元々はインドやインドシナ半島の熱帯地方が原産。
花は甘い強い香りがする。花から精油を採り香水にする。ショウガの根茎に似た根茎からも精油が採れ鎮痛用にされた。また香料の原料にもなる。日本へは江戸期に薬用として導入されたが、現在は薬用としてよりも香料、観賞用として主に栽培されている
西南諸島の暖かい地方が適地だが、本州の暖かい地方でも栽培され切花にされる。ジンジャーリリー、単にジンジャーの名で親しまれている。ジンジャーの名はショウガの英名として使われるので紛らわしい。

またシュクシャの名もあるが、漢方薬のシュクシャ（縮砂）とは植物が異なる。

薬用にするシュクシャ（縮砂）はミャンマー、タイ、ラオス、ベトナムなどに自生するショウガ科の多年生草本で高さ1～2ｍになる、アモムム・キサンティオイデスAmomum xanthioides Wallの種子を指すので、こちらも紛らわしい。
日本には自生しないので、日本に野生するハナミョウガ属のハナミョウガの種子が、縮紗の代用に用いられる。伊豆半島、伊豆諸島で多く生産され通常、伊豆縮砂の名で呼ばれる。

参考文献
　　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　　・ヤマケイポケットガイド　ハーブ（山と渓谷社）
　　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）
　　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）

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