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キョウオウ(姜黄)

商品写真
上・中:東京都薬用植物園 温室 葉の裏面は細毛がビッシリ。
下:ウコン属の断面比較

キョウオウ(姜黄)Curcuma aromatica Salisbury
  単子葉植物 Monocots >ツユクサ群 Commelinids
    ショウガ目Zingiberales
      ショウガ科 Zingiberaceae  ウコン属 Curcuma

別名:ハルウコン(春鬱金)

生薬名  :キョウオウ(姜黄)
利用部分 :根茎
利用法  :香辛料、着色料、民間薬
名前の由来:ウコンに似て春にピンク色の花が咲くことから。


熱帯各地、日本では沖縄などで栽培される。
全体の形態はウコンに似てそっくりだが、ウコンは葉の裏面はツルツルで滑らかなのに対し、春ウコンは細かい毛が裏面に生え、触るとフワッとした感じがする。ウコンの仲間では花期は一番早く春、4〜5月頃、葉に先立ってピンク色の苞の花が円錐状(ウコンの苞の花に似るが、ウコンの苞は白色)に咲く。したがって葉が見られるときは花はすでにない。(同時には見れない)

根茎の断面は黄色いがクルクミンの含有は少ないので淡い黄色をしている。主に精油成分セスキテルペノールを含くみ香気は強い。味はやや苦く辛味がある。
芳香性健胃薬、利胆薬にされる。肝炎、胆道炎、胆石症などに又、止血、通経薬にされる。

日本ではその花の開花時期、クルクミンの含有量の多少による色の相違から、ウコン(鬱金)はCurcuma longa Linneを キョウオウ(姜黄)はCurcuma aromatica Salisburyとしていて、生薬と原植物は一致している。ところが中国でのキョウオウ(姜黄)は日本でのウコン(鬱金)Curcuma longa Linneの事を指し、ウコン(鬱金)は ウコン属(Curcuma 属)根茎を指すので、生薬と原植物は一致しない。日本と中国における生薬名称の違いに注意したい。


参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・最新生薬学 刈米達夫著  (広川書店)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・生薬単 原島広至著    (株式会社エヌ・ティ・エス)
  ・原色和漢薬図鑑 (上)難波恒雄 保育社
  ・植物分類表  大場秀章 編著 (アボック社) 


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