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アルピニア・オキシフィラ / ヤクチ(益智)

商品写真
Photo:京都薬科大薬 附属薬用植物園 温室 青い未熟果実

アルピニア・オキシフィラ Alpinia oxyphylla Miquel
  単子葉植物 Monocots >ツユクサ群Commelinids
   ショウガ目 Zingiberales
     ショウガ科 Zingiberaceae  ハナミョウガ 属Alpinia  


生薬名  :ヤクチ(益智)
利用部分 :果実(初夏 果実を摘み取り天日乾燥。用事、種子のみを用いる)
利用法  :日本薬局方生薬 漢方処方薬、
名前の由来:”智を益する”知力を増す”の意味。

中国(広東省、海南島)、ベトナムに分布し林下の陰湿地に自生する多年草。地下茎より茎を直立させ草丈1〜3mに程になる。葉は2列に互生し、長さ25〜35cm程で細長く先端は尖る。
初夏5〜6月花茎の先端に総状花序を付ける。花の後、球形〜やや紡錘形の果実を実らせる。外観は最初は青いが、次第に褐色〜暗褐色になり、多数の縦に連なる小コブ状の隆起がある。
この果実を果皮が黒くなるまで炒り、殻を砕いて種子を取り出す。特異臭があり苦い。

漢方では脾臓や腎臓を温補し、冷えによる腹痛、下痢、夜間頻尿、排尿障害などを目標に用いる。
主に芳香性健胃薬でもあり、食欲不振、消化不良に胃腸薬に配合される。
生薬名のヤクチ(益智)は知力を益すの意味で近年問題の認知症にも効果ると考えられている。
ヤクチの名はムクロジ科のリュウガン(竜眼)の果実もヤクチの名があるの注意が必要。同類の生薬にシュクシャ(縮砂)ショウズク(小豆蔲)がある。健胃薬としてシュクシャ(縮砂)の代用に用いられてことがある


成分
 ・精油0.6〜1.2%:シネオール、βピネン、
 ・セスキテルペン:ノートカトンを主成分としジンギベレン、ジンギベレロールなど。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・第15改正 日本薬局方解説書 (広川書店)
  ・最新生薬学 刈米達夫著 (広川書店)
  ・生薬単 原島広至著 (株式会社エヌ・ティ・エス)
  ・原色和漢薬図鑑 難波恒雄 著 (保育社)
  ・植物分類表 大場秀章 編著 (アボック社)

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