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オオボウシバナ(大帽子花)

商品写真
上:滋賀県草津市あおばな館 オオボウシバナ 
中・下:オオボウシバナ栽培風景

u>オオボウシバナ(大帽子花)Commelina communis Linne var hortensis Makino
  単子葉植物 Monocots >ツユクサ群Commelinids
   ツユクサ目Commelinales
     ツユクサ科Commelinaceae ツユクサ属Commelina

アオバナ(青花)の原料植物

利用部分 :花弁(開花期)
利用   :青花紙の原料に
名前の由来:ツユクサの花は2つ折れになった貝型の苞に挟まったような形で咲く。この苞の形が
      帽子や笠に見えることから、ツユクサは別名ボウシバナともいわれる。
      オオボウシバナは、ツユクサの花の2〜3倍大きいことからの名。

花の大きさは通常のツユクサの花の2〜3倍。ツユクサを改良した栽培変種
400年来、連綿として滋賀県草津市で栽培が続けられていて現在、草津市の花「市花」に指定されている。

青花作りは夏の早朝、花が新鮮なときに摘み取る。陽が昇ると花弁がしぼみ雄しべの黄色を巻き込むため、良質の色素が取れない。花弁だけを手で揉み圧搾機で花汁を絞り出し、和紙に塗りつけ、天日干しにする。再度塗るなどの工程を数回繰り返し、色素を和紙に染み込ませる手間のかかる作業を繰り返す。この和紙を必要な大きさに切り、少量の水を加えると色素がしみでるのでこれで友禅の下絵を描く。 使う量の調節が容易で無駄なく使えるとともに長期間保持できる。

アオバナ紙作りは,江戸時代から行なわれてきた400年来の伝統ある産業だが、最近では化学染料の登場や着物を着る人の減少で栽培農家は減少の一途をたどっている。

しかし近年、血糖値の上昇を抑える成分デオキシノジリマイシン(DNJ)とジヒドロキシメチルジヒドロキシピロリジン(DMDP)が発見され話題となっている。
糖質分解酵素「α-グルコシダーゼ」を阻害することで糖質の吸収が抑制され食後の血糖値の上昇が穏やかになるとして、JA草津市はアオバナを健康茶や健康食品に加工し草津市の特産品として売り出しに力を入れている。
 
 
参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・植物文化史 臼井英治著  (裳華房) 
  ・「あおばな」から新成分発見 (草津あおばな会作成 リーフレット)

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