名前から探す ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行    
用途から探す 漢方薬 製薬基源植物 日本薬局方生薬 民間薬・薬用 ﾊｰﾌﾞ･ｻﾌﾟﾘﾒﾝﾄ 香料・香辛料 食用と嗜好品 染色・繊維 油脂 鑑賞用・その他    

トウモロコシ

商品写真
Photo：信州駒ケ根の畑　上：雄花の開花　
下：上方に雄花、下に果実になる雌花

トウモロコシ Zea mays Linne　
　　単子葉植物　Monocots ＞ツユクサ群　Commelinids
　　　イネ目Poales
　　　　イネ科 Poaceae　トウモロコシ属 Zea

　　コーン (corn)

生薬名　　：ナンバモウ（南蛮毛）　
利用部分　：�＿娘臓↓∋鷁屬硫崔譟淵淵鵐个量�(南蛮毛）
利用　　　：�／�用、トウモロコシデンプン原料、食用油（コーン油）、家畜飼料、バイオ燃料
　　　　　　�¬唄嵬�
名前の由来：中国では、唐土（もろこし）から伝来した植物の「モロコシ」に由来する
　　　　　　関西などの方言「なんば」は南蛮黍（なんばんきび）の略称、高麗（こうらい）又は
　　　　　　高麗黍と呼ぶ地域もある。いずれも外来植物であることを言い表している。


トウモロコシはトウモロコシ属中、ただ一種の栽培植物。
元々は新大陸の作物でコロンブスが持ち帰った作物の１つ。
インカ帝国、マヤの遺跡からも発見されているように、古代から重要な食物であった。
デンプン、糖質に富み、いまや全世界の熱帯や温帯で広く食用や飼料用に栽培される。

品種も非常に多く、常に交雑などによって新しい改良品種が進められている。果実が熟しても粒が落ちないことが、トウモロコシの最大の特徴となっている。
日本へは天正年間（織田信長の時代）ポルトガルの宣教師によって、長崎にもたらされたのが最初で、江戸時代を通じ各地で栽培された。
トウモロコシは茎の先に数本〜１０数本に枝分かれした、大きな円錐状の雄花の花序をつける。雌花より１〜２日早く咲く。自家受粉を避け、他の株の花粉で受粉する仕組みだ。雌花は茎の中央部の葉鞘の中につく。１本の茎に２〜４個できるがそのうちの１〜２個が熟する。
軸である固く太い芯の上に、８〜１６列ぐらい果実が規則正しく並び、数枚の苞につつまれる。先から垂れ下がった柔らかい毛は花柱で、子房につながり粒の数だけの本数がある。

収穫時、雌花の長い毛状の花柱をむしり取り日干し乾燥したものが、 ナンバの毛（南蛮毛）。
民間薬の利尿、利胆薬として、腎臓疾患、水腫性脚気など浮腫性の疾病に用いられる。

トウモロコシの果実の粉質部のデンプンが用途の広い「コ−ンスターチ」。デンプンを採る際に取り除いた胚からはコーンオイル（トウモロコシ油）が搾り取られる。コーンオイルは上質な食用油としてサラダ油、マーガリンなどに製造される。近年はバイオエタノールの原料として注目を集めている。

成分
　　デンプン質（約70%）、タンパク質（約8%）、脂肪（約4%）、ビタミンＡ、Ｂ1、、Ｅなど

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・第１５改正　日本薬局方解説書　（広川書店）
　　・最新生薬学　刈米達夫著　　（広川書店）
　　・薬用植物学各論　木村康一・木島正夫共著　（広川書店）

科目別の一覧