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タケ／モウソウチク（孟宗竹）

商品写真
上：洛西　向日市　西ノ岡丘陵の竹
中：山科　随心院の裏庭の筍
下：洛西　竹の小径

タケ／モウソウチク（孟宗竹） Phyllostachys heterocycla f. pubescens
　　単子葉植物　Monocots ＞ツユクサ群Commelinids
　　　イネ目Poales
　　　　　イネ科 Poaceae　マダケ属 Phyllostachys
　　
別名：江南竹、ワセ竹、モウソウダケ

利用部分　：�．織吋離�(筍）��竹材
利用　　　：�／�用　�∈拗�物、建築用資材、農業用資材
名前の由来：母のために寒中、筍を掘り採った三国時代の呉の人物、孟宗に因む。

モウソウチク（孟宗竹）はアジアの温暖湿潤地域に分布する竹の一種。日本で生育している竹類の中では竹の稈も太く最大。
成長は早く、木の幹に相当する稈（かん）は太くなることはないが毎年枝を出し時には２０ｍを超える程にまで成長する。
今日いたるところで繁茂し付近の山林に侵入し、環境破壊まで引き起こしているが、元々は日本には自生していなかった。江南竹の名があるように中国江南地方原産。

江戸時代中期１７３６年（元文元年）薩摩藩主　島津吉貴による琉球王国経由の移入によってと考えられている。以来、分布を広げ、青森県以南の各地にまで広がっている。

地下茎から伸び出るタケノコは初夏の味覚として、また竹材は日本家屋の建築用材、ザルや籠などの生活用品、農業用の資材などに、竹の皮は装飾用に、など幅広く私たちの生活に貢献してきた。
しかし、現在では生活様式の変化、産業構造の変化に伴いこうした需要は激減した。加えて中国等の安価なタケノコの輸入により、タケノコ生産としての竹林も次第に省みられなくなり、放置状態になっている。(一部の名産地は管理が行き届いているが・・・）
京都、洛西一帯は有名なタケノコの産地。
手入れが行き届いた竹林は明るく、地面には山土、ワラ、堆肥が敷き込まれ、土はフワフワの状態に保たれている。竹林への立ち入りは竹垣で保護されている。

タケノコは食物繊維が豊富で便秘や大腸がん予防に効果的。タンパク質に富み独特の旨みはグルタミン酸やチロシン、アスパラギン酸などのアミノ酸による。因みにタケノコをゆでた時にみられる白い粉はチロシンという神経伝達に関わるアミノ酸の一種。カリウムなどのミネラルも豊富に含んでいるので、高血圧にも有効で健康的な食品。

タケノコご飯、煮物、揚げ物に、お吸い物の具にと多方面に料理される。タケノコの和え物木の芽和えは初夏の味覚として好まれる。

ー向日市　竹の径の竹垣　竹穂垣ー
竹穂に適した竹の枝を選別し束ねて垣根を作る。竹の穂のボリュームを生かした造りに成っている。竹林を保護するとともに独特の景観を作り出している。垣根の結いかたのもいろいろの仕方があり竹穂垣、物集女垣、古墳垣、寺戸垣、かぐや垣、来迎寺垣、深田垣、海道垣の名前が付けられる。本Photoの竹垣は竹穂垣。

参考文献
　　・朝日百科　世界の植物　（朝日新聞社）
　　・美味しい山菜　おくやまひさし著　（文一総合出版）
　　・植物分類表　大場秀章　編著　（アボック社）
　　・日本の樹木　（山と渓谷社）
　　・花と樹の事典　木村陽二郎監修　（柏書房）
　　・食材事典　廣田孝子監修　（学研）
　　・食材図典（小学館）

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