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ヤマシャクヤク(山芍薬)

商品写真
上・中:お鷹の道 湧水群 ヤマシャクヤク 
下:大阪市立長居植物園 山野草展にて

ヤマシャクヤク(山芍薬) Paeonia japonica Miyabe et Takeda
  真正双子葉植物Eudicots>中核真正双子葉植物Core Eudicots
   ユキノシタ目Saxifragales
    ボタン科Paeoniaceae (キンポウゲ科 Ranunculaceae ) ボタン属Paeonia

利用   :観賞用
名前の由来:中国から渡来したシャクヤクに葉の形と蕾がよく似ている事と、山に自生している
      ことからヤマシャクヤクに

シャクヤクは奈良朝時代 薬用として渡来し、当時はエビスグスリと言っていたが、中国名”芍薬”をそのまま音読みにした。日本の山中にもシャクヤクに似た葉と蕾をもつ本種が見つかったので山をつけてヤマシャクヤクとした。
本州の関東以西、四国、九州などの山中の木陰に自生する。草丈40〜50cm。
花はシャクヤクに比べ小さく白一色の一重。清楚で花弁は5〜7枚。小葉は楕円形で丸い。
かっては薬用に用いたこともあったようだが、現在は珍しい山野草として鑑賞用のみ。

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・花と樹の事典 木村陽一郎 監修 (柏書房)
  ・薬草の名前全書 春 高橋勝雄 (山と渓谷社)
  ・生薬単 原島広至著  (株式会社エヌ・ティ・エス)

(コメント)
シャクヤクやボタンは以前はキンポウゲ科に分類されていたが現在は独立したボタン科になっている。ボタン科のPaeoniaceaeはギリシャ語のパイオーンによる。
ギリシャ神話に出てくるポセイドンとヘレの息子、神々の意医師「パイオン」に因んでいる。ギリシャ神話によるとパイオンは芍薬を用いて、黄泉の国のプールートーの傷もなおしたという。

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