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オニドコロ(鬼野老)

商品写真
上:関ガ原林道 オニドコロ雌花
下:関ガ原林道と信州 白馬村 オニドコロの雄花

オニドコロ(鬼野老)Dioscorea tokoro Makino
  単子葉植物 Monocots
   ヤマノイモ目 Dioscoreales
     ヤマノイモ科 Dioscoreaceae ヤマノイモ属 Dioscorea

別名:トコロ(野老)
正月の縁起物
ダイダイ、ユズリハ、ウラジロなどとともに長寿を願い正月飾りにする


利用部分 :根茎
利用   :魚毒用
名前の由来 :太い地下茎にはひげ根が多く曲がっている様子を老人に見立てた。野原の老人の意味
      でトコロ(野老)。大きな葉を持つので鬼の名が付く。
      海の老人をエビ(海老)というのに対する山の老人の意味。


北海道から九州にいたる野山や雑木林、草薮など広い範囲に自生するつる性の多年草。雑草のような存在。
中国では揚子江以南に分布する。葉は先の尖ったハート形。雌雄別株。夏に淡黄緑色の直径2〜3mmの6枚の花弁の小さな花をつける。雄花は中央に6本の紫褐色のおしべがあり垂直に立ち上がる、雌花は中央に1本の雌しべがあり下垂するので雌雄の区別は良く分る。

地下茎はディオスコレア サポニンを含み有毒で、苦くそのままでは食べれない。木灰汁で煮て充分に流水で晒すと食べる事も可能。
今日の食べ物が豊富にある時代とは異なり、昔、飢饉などの際に、救荒植物として、そうした処理をして食べていたのだろう。ディオスコレア サポニンを含むことから、魚毒として根を細かく砕き川に流し、魚を麻痺させ捕まえるのにも使われることもある。


主な成分 
  ジオスチン、ジオスコリン、ジオスコレアサポトキシン

参考文献
  ・朝日百科 世界の植物 (朝日新聞社)
  ・薬用植物学各論 木村康一・木島正夫共著 (広川書店)
  ・野草の名前 秋冬 高橋勝雄 解説(山と渓谷社)
  ・花と樹の事典 木村陽二郎 柏書房

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